コンテンツファーム・コンテンツミル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 03:23 UTC 版)
「検索エンジンスパム」の記事における「コンテンツファーム・コンテンツミル」の解説
SEO(検索エンジン最適化)目的で価値の低いコンテンツを安価に量産しているWebサイトをコンテンツミル(英語: Content Mill)、このような低品質なコンテンツをコンテンツファーム(英語版)(英語: content farm)という。アメリカのDemand Mediaは、独自のアルゴリズムでユーザーの「需要」を解析し、それに合う記事や動画をフリーランサーに大量に作らせ、検索エンジンでの露出を最大化し、ウェブ広告で収入を得るというビジネスを行った。これらのコンテンツの質は低かったが、「記事自体に検索されやすいキーフレーズを用いていたり、検索エンジンに評価されやすい仕組みを備えている」ため、Googleの検索上位を占め、Googleはユーザーから、検索の質や関連性が低下していると指摘されるようになった。Googleは低品質な記事への対策として、パンダアップデート(Google Panda)を実施した。 日本ではDeNAのヘルスケア情報キュレーションサイト(まとめサイト)「WELQ」(ウェルク)において、不正確な内容や著作権侵害のおそれのある医療記事が大量に存在するという問題に端を発し、DeNAの他のキュレーションサイトでも、無断転用・リライトの懸念もある大量のコンテンツを外注することで、低品質で内容に問題のあるコンテンツが検索上位を占めているという問題が明らかになった。これはDeNAだけでなく、リクルートホールディングス、サイバーエージェントなども同様の問題があり、自社のまとめサイトの一部の記事の公開を停止した。SEMリサーチの渡辺隆広は、Googleの検索はDeNAがキュレーションサイトで行ったような、クラウドソーシングを活用して記事を乱造するというスパム的手法にひどく弱く、クラウドソーシングがスパムを支える構造になっていると指摘している。 記事はクラウドソーシングで外注されており、2016年12月に、クラウドソーシング事業を行うランサーズ、クラウドワークスは、企業がライターに依頼する際に、記事の無断転用やリライトを禁止する指針を公表した。 一連のキュレーションサイトの騒動では、このような問題の多いメディアに広告を出していた企業や広告代理店も問題視されている。
※この「コンテンツファーム・コンテンツミル」の解説は、「検索エンジンスパム」の解説の一部です。
「コンテンツファーム・コンテンツミル」を含む「検索エンジンスパム」の記事については、「検索エンジンスパム」の概要を参照ください。
- コンテンツファーム・コンテンツミルのページへのリンク