コンテナ輸送試験車への改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 06:54 UTC 版)
「国鉄31系電車」の記事における「コンテナ輸送試験車への改造」の解説
1960年(昭和35年)4月に豊川分工場で改造製作された、新幹線貨物電車計画の実験用車両である。種車となったのはクモハ11208, 11221の2両で、改造後はクモヤ22形(22000, 22001)となった。台枠以外の旧車体はすべて撤去され、荷重18 tに対応した強化が行なわれた。車体は中央部分を無蓋、両端を有蓋構造とし、両側に運転台を設けたものが新製され、前位運転台の直後には事務室を設けて、屋根上にパンタグラフを載せている。車端部は切妻で、幕板に前照灯が埋め込まれている。無蓋部分には、5 t積コンテナ(10 ft)3個を載せられるよう、コンテナ貨車と同様の緊締装置が設けられた。外板塗色は従来どおりの茶色(ぶどう色2号)であるが、前面は黄色と茶色のV字形の縞模様とされていた。 大井工場の試験線で試験走行が行われたとみられており、またクモヤ22001は大井工場で催されたアジア向け展示会に出品された。 翌1961年(昭和36年)4月には試験が終了し、特徴的な縞模様も消されて一般的な茶色一色に変更された。22000は大船電車区に配置されて大船工場の入換用、22001は高槻電車区に配置されて無蓋部分にあおり戸を設置し、形式変更はせず配給車として使用された。しかし22000は1972年3月に、あろうことか22100と間違えて廃車された。もう一方の22001は1981年(昭和56年)に廃車された。
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