コセンダングサとは? わかりやすく解説

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コセンダングサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/21 08:39 UTC 版)

コセンダングサ
あぜ道に生えるコセンダングサ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク上群 superasterids
階級なし : キク類 asterids
階級なし : asterid II
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
: センダングサ属 Bidens
: B. pilosa
変種 : コセンダングサ
B. p. var. pilosa
学名
Bidens pilosa L. var. pilosa (1753)[1]
シノニム
和名
コセンダングサ(小栴檀草)
英名
cobbler's pegs,
hairy beggarticks,
blackjack

コセンダングサ(小栴檀草、学名: Bidens pilosa var. pilosa)は、キク科センダングサ属一年草[2]道端空き地などに生える雑草センダングサに比べ、舌状花はなく、小葉の数が少なくて先が細まらず、全体に細毛が多くて白っぽいのが特徴[3]

和名は、センダングサより小さいという意味だが、実際はセンダングサより小型ではない。

母種 Bidens pilosaリンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物種の一つである[4]

特徴

一年生の草本[3]の高さは、50 - 110センチメートルほどになる[3][5]。茎は淡緑色で細かい毛が多く、断面は、4 - 6辺形[3]。葉は下方では対生するが、上方では互生する[3]。多くは3-5枚の小葉に分かれ、小葉はセンダングサほどは先が細くならない[3]。葉縁の鋸歯は一般に鈍頭である[3]。葉の両面共に細かい毛がある[3]

花期は夏から秋(9 - 10月)[3][5]。黄色の頭花は筒状で総苞片は短い[5]。総苞片は1列に並び7 - 8個つき、へら形で頭花の径とほぼ同調で、縁には毛がある[6]。頭花は一般に筒状花のみで舌状花はなく、筒状花は両生で、子房には3 - 4本のトゲがあり、花床には鱗片がある[6]

果実(痩果)は細長く7 - 15 mm、先端にかぎ状の剛毛がついた3 - 4本のがあり衣服などに付きやすく、ひっつき虫と呼ばれる一種[3][5]。根には強力なアレロパシー作用が確認されている[7]

分布

北アメリカ原産で、世界の暖帯から熱帯にかけて広く分布する[3]

日本では明治時代に確認された帰化植物牧野富太郎は、京都府南部から滋賀県にかけて普通に見られるとして、センダングサと区別してコセンダングサという新たな和名を与えている[3]関東地方以西の河原や荒地などに広く分布する[5]環境省による外来生物法により、生態系被害防止外来種に指定されていたが[8]、2022年には外されている[9]

近縁変種

  • コシロノセンダングサ[1](シロノセンダングサ、シロバナセンダングサ) Bidens pilosa var. minor - 花筒に4-7個の白い舌状の花がつく[5]
  • オオバナノセンダングサ[1](オオバナセンダングサ、アワユキセンダングサ、タチアワユキセンダングサ) Bidens pilosa var. radiata

諸言語における呼称

  • 英語: cobbler's pegs[10]、hairy beggarticks[11]、blackjack[12]

ケニア

脚注

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Bidens pilosa L. var. pilosa コセンダングサ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年8月4日閲覧。
  2. ^ 北村 (1981)、176頁
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 長田武正 1976, p. 50.
  4. ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 832. https://www.biodiversitylibrary.org/page/358853 
  5. ^ a b c d e f 林 (2009)、85頁
  6. ^ a b 長田武正 1976, p. 29.
  7. ^ 多摩川河川敷の植生遷移における生存戦略としてのアレロパシー関与”. 東京農工大学. 2019年9月3日閲覧。[リンク切れ]
  8. ^ 要注意外来生物リスト:植物(詳細)”. 環境省. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年11月1日閲覧。
  9. ^ 生態系被害防止外来種リスト:植物”. 2022年6月21日閲覧。
  10. ^ 清水 (2003).
  11. ^ 清水ら (2011:332).
  12. ^ a b Leakey (1977).

参考文献

英語:

日本語:

関連項目

外部リンク




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