キロシ47形「或る列車」用改造車
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「国鉄キハ40系気動車 (2代)」の記事における「キロシ47形「或る列車」用改造車」の解説
詳細は「或る列車」を参照 2015年8月8日に運行開始された「或る列車」に使用される車両で、2012年にJR四国から譲渡された元徳島運転所所属のキハ47 176・1505(いずれも2011年4月30日廃車)を小倉総合車両センターで改造したもので、形式車番はそれぞれキロシ47 9176・3505となり、キハ40系列で初めてシ(食堂車)となった。なお、「キロシ」の形式記号は国鉄時代を通じても初の形式記号である。列車は9176が1号車、3505が2号車である。2両とも種車が廃車車両であるため、2015年7月18日付で新製扱いで車籍復活している。配置は長崎支社長崎鉄道事業部佐世保車両センターで、同支社では2002年までに他地区へ転属して配置がなくなって以来、久々にキハ40系が配置された。 世界的に著名な鉄道模型愛好家の原信太郎が製作した模型をベースに、原の次男で原鉄道模型博物館副館長である原健人の監修のもと、水戸岡鋭治がデザイン・設計を担当している。改造費用は1両約3億円、2両計で約6億円で、JR九州の社長・青柳俊彦は「ななつ星とほぼ同じ」と、水戸岡は「ちょっとお金を使いすぎてしまった」 と発言しており、「指宿のたまて箱」用の車両の改装費用と比べても高額となった。 車両前面の列車種別表示器上に前照灯を追加し、乗降扉は各車2箇所から、キロシ47 9176は前位側に1箇所、キロシ47 3505は後位側1箇所に変更し、側面には車外スピーカーを増設した。エンジンはコマツ製SA6D125HE-1に換装され、クラッチも交換された。最高速度は95km/hのままで変更はない。そのほかの各車の改造内容は以下のとおり。 キハ47 176 → キロシ47 9176 大分方1号車。定員22人。トイレ撤去。台車はペデスタル式軸箱案内に2列のコイルばねをもつ揺れ枕機構のDT22・TR51を改造しており、台車の枕ばねに減衰力制御弁付きの可変減衰上下動ダンパを、車体に4つの加速度センサーと制御装置を搭載し乗り心地を改善している。 キハ47 1505 → キロシ47 3505 日田方2号車。定員18名。トイレ設置。台車はDT44A形・TR227A形を改造したもので、キロシ47 9176とは形式が異なっている。 キロシ47 3505 キロシ47 9176 キロシ47形 出入口 増設された発電専用エンジン
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