キハ15001
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 17:41 UTC 版)
1953年輸送機工業製の18m級半鋼製機械式気動車。エンジンや変速機は同時期の国鉄キハ42500形(後のキハ07形)並の150PS車であるが、当時立案されていた富山-金沢間電化新線計画を見越し、電車化改造を考慮しながら1両のみ気動車として先行製造された珍車である。同時期の富山地方鉄道の電車群に酷似したスタイル・構造を備え、電車用で乗り心地は良いが鋳鋼製で重量の嵩む住友金属FS-13台車を使うなど、軽量化を度外視した設計だった。このため空車でも30t近い過大重量となり、駆動系過負荷でクラッチ摩耗やプロペラシャフト破損、歯車破損などの重大トラブルが続出した。現場職員からは過負荷緩和策としてTC-2液体変速機を装備する液体式化の要望がなされたが、最後まで実現しなかった。運転も整備も難渋が多く、乗務員・整備員から嫌われた札付きの欠陥車で、電化新線計画頓挫のため電車化も実現せず、早期に予備車になった後、1969年に早期廃車となった。
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