ガソリンの無鉛化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 02:55 UTC 版)
「有鉛ガソリン」も参照 4エチル鉛に代表されるテトラアルキル鉛は、エンジン内でのガソリンの燃焼状態を改善するアンチノック剤として、ガソリンのオクタン価改善に必要不可欠な素材であった。即ちオクタン価の高いガソリンほど多くの鉛化合物(有毒)が配合されており、注意喚起のため赤く着色されていた。着色度は鉛含有量によって調整されており、レギュラーガソリンは薄い赤色、ハイオクガソリンは濃い赤色であった。 日本での無鉛化対策のきっかけは、1970年に東京都新宿区の牛込柳町交差点で起こった「牛込柳町鉛中毒事件」であり、当初、排気ガスが原因とされていた。その後通商産業省(現・経済産業省)の指導もあって、レギュラーガソリンは1975年に無鉛化を達成、ハイオクガソリンも1987年には完全無鉛化を達成した。現在、自動車用ガソリンはオレンジに着色されている。 ガソリンの無鉛化に際してはエンジンの改善も不可欠であり、自動車メーカーは無鉛ガソリン仕様のエンジン開発や旧タイプエンジンの改修を行った。鉛は排ガス浄化に使われる触媒を被毒させ性能を低下させるため、ガソリンの無鉛化は鉛による健康被害を無くすという以外でも意義があった。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}なお途上国では現在も有鉛ガソリンを使用している国もあり、環境問題となっている[要出典]。
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