オンライン(製造)における品質工学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 05:18 UTC 版)
「品質工学」の記事における「オンライン(製造)における品質工学」の解説
「メーカー側(製造者)の損失」と「ユーザー側(顧客)の損失」の和をバランス良く小さくすることが、品質工学の目的である。「ユーザー側(顧客)の損失」の中の機能のばらつきを小さくする手法としてパラメータ設計がある。 「メーカー側(製造者)の損失」いわゆる、生産コストは、 生産上のコスト=材料費+加工費+管理費+公害等の損失 となる。 この内、材料費、加工費、公害等の損失は、主に設計段階で決まるが、管理費は、生産部門が与えられた工程で規格通りの製品を出荷するための管理(品質管理)費で、管理に依存する。工程の状態を高水準に維持したり、装置が故障する前に予防措置をとらねばならないが、その対策が過剰品質になれば、何れは、価格に跳ね返り競争力を失うことになる。従って、経済性を勘案した工程管理のあり方が重要になる。この分野をオンライン(製造)における品質工学と言うが、許容差決定が最前提にあることは言うまでも無い。 オンライン品質工学は、製造工程において一番少ない経費で一番良い品質にするための仕事のやり方であるが、具体的な方法論には下記のようなものがある。 フィードバック制御: 作った製品の特性値を調べ、目標値とある程度以上の差がある時、工程を正常に戻すフィードバック制御の管理理論. 工程の診断と調節: 合格・不合格の判定しかできない場合の工程設計理論.例)ビンの製造工程、アルミダイキャスト製造工程 工程連結のシステム設計: 一連の加工工程を連結する場合の稼働率、在庫費用を考慮した最適連結方式を求める方法. フィードフォワード制御(適応制御): 部品や中間製品の特性を調べ、相手部品を選んだり、工程条件を変えて製品を目標値通りに作る適応制御方式の設計理論. 検査設計: 検査方法が決まっている時、工程の品質水準とその工程での不良率を調べ、検査するかしないかを決定する方法. 予防保全方式の設計: 出荷した製品が機能しなかったり、生産機械が故障して止まってしまう場合の予防保全の設計方式. 安全システムの設計と保全: 故障表示は設置されていても、故障表示装置自体の異常は人間がチェックしなければならない.この場合の点検方式の理論.
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