オラクス科とは? わかりやすく解説

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オラクス科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 21:48 UTC 版)

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オラクス科
オラクス Olax imbricata
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
: ビャクダン目 Santalales
: オラクス科 Olacaceae
学名
Olacaceae R.Br.
タイプ属
Olax L. [1]

本文参照

オラクス科(オラクスか、学名: Olacaceae[2])は、 ビャクダン目に属する被子植物である。 木本植物であり、熱帯世界の地域に自生している。

1998年のAPG体系および2003年のAPG体系2版では、オラクス科は、コア真正双子葉類ビャクダン目に分類された。分子レベルで分類される前は、オラクス科の範囲は、学者により大きく異なっていた[3]。これらの様々な分類の中で、オラクス科には、約30属含まれていたが、15属はGRINによって認識されていた。 2008年に発表された系統の調査により、分子的そして形態的な特徴から7つのクレードに編成されたが、正式な再編成は提案されなかった。 このため、APG III体系では、「広義のオラクス科」として分類されたが[4]、2010年にNickrentらによって、「広義のオラクス科」は7つの科に分割され、ボロボロノキ属は、ArjonaQuinchamalium(両方ともビャクダン科に属していた)とともに、ボロボロノキ科とされた[5]

分類

APG IVでは以下のように7つの科に細分化されている[6]。各科の日本語名は主に基礎生物学研究所の表記に従うこととする[7]。また種の日本語表記は『熱帯植物要覧』第4版による[8]

エリトロパルム科

Erythropalum scandens

エリトロパルム科Erythropalaceae)は以下の4属からなり、汎熱帯的で東マレシアからタラウド諸島フロレス島にかけて(ただしマダガスカルは除く)も見られるが大部分は中南米に分布する。

ストロンボシア科

クリム

ストロンボシア科Strombosiaceae)は以下の6属からなり、汎熱帯的に散らばって見られる。

コウラ科

アフリカクルミ
マンウッド

コウラ科Coulaceae)は以下の3属からなり、いずれも1属1種である。

ハマナツメモドキ科

ハマナツメモドキ

ハマナツメモドキ科(キシメニア科とも、Ximeniaceae)は以下の4属からなり、分布は汎熱帯的。

  • Curupira - 1属1種。
  • Douradoa - 1属1種。
  • Malania - 1属1種。
  • Ximenia ハマナツメモドキ属(キシメニア属)- 少なくとも10種。
    • Ximenia americana L. ハマナツメモドキ - 熱帯、亜熱帯に分布し、特にマラヤ、南ベトナムに多く見られる低-小木。他の樹木に寄生し、葉腋に傘状総状花序をつける。ナツメに似た果実は生でも加工しても食べることが可能で、仁も食用とされる。気乾比重0.92で強靭な材が得られる。
  • Ximeniopsis)→ Ximenia

アプタンドラ科

Aptandra tubicina
Chaunochiton angustifolium

アプタンドラ科Aptandraceae)は以下の8属からなり汎熱帯的に分布し、中華人民共和国南東部と台湾にも見られる。

オラクス科(狭義)

オラクス

狭義のオラクス科は以下の3属からなり、分布は汎熱帯的で中華人民共和国南部や台湾にも見られる。

オクトクネマ科

オクトクネマ科Octoknemaceae)はオクトクネマ属(Octoknema)ただ1属14種のみからなり、熱帯アフリカに分布する。

脚注

  1. ^ Olacaceae
  2. ^ 米倉浩司邑田仁(監修)『維管束植物分類表』北隆館、2013年4月、版、89頁。ISBN 978-4-8326-0975-4
  3. ^ Valéry Malécot and Daniel L. Nickrent. 2008. "Molecular Phylogenetic Relationships of Olacaceae and Related Santalales". Systematic Botany 33(1):97-106.
  4. ^ Angiosperm Phylogeny Group (2009). “An update of the Angiosperm Phylogeny Group classification for the orders and families of flowering plants: APG III” (PDF). Botanical Journal of the Linnean Society 161 (2): 105–121. doi:10.1111/j.1095-8339.2009.00996.x. http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1046/j.1095-8339.2003.t01-1-00158.x/pdf 2013年7月6日閲覧。. 
  5. ^ Nickrent DL, Malécot V, Vidal-Russell R & Der J (2010) A revised classification of Santalales. Taxon 59(2): 538-558.
  6. ^ Stevens, P. F. (2001 onwards). Angiosperm Phylogeny Website. Version 14, July 2017 [and more or less continuously updated since]. 2020年3月7日閲覧。
  7. ^ 陸上生物の進化 (Kabeya, Y. & Hasebe, M.、基礎生物学研究所). 2020年3月7日閲覧。
  8. ^ 「ボロボロノキ科 OLACACEAE」『熱帯植物要覧』熱帯植物研究会 編、養賢堂、1996年、第4版、43-5頁。 ISBN 4-924395-03-X
  9. ^ コーナー, E. J . H.渡辺, 清彦『図説熱帯植物集成』廣川書店、1969年。
  10. ^ Kerharo, J.; Bouquet, A. (1950). Plantes médicinales et toxiques de la Côte-d’Ivoire - Haute-Volta. Paris: Vigot Frères. p. 138. http://www.documentation.ird.fr/hor/fdi:01281 
  11. ^ Bastin, J.-F.; et al. (2015). “Seeing Central African forests through their largest trees”. Scientific Reports 5. doi:10.1038/srep13156. 
  12. ^ エドワード・ジョン・マイヤーズ (1851–1930) 動物学者 or ジョン・マイヤーズ (1789–1879) 植物学者
  13. ^ Dulacia Vell. (Plants of the World Online). 2020年3月7日閲覧。
  14. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-).「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info (2020年3月7日).
  15. ^ ムイラプアマ


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