ウェーヨウィスとは? わかりやすく解説

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ウェーヨウィス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/24 01:10 UTC 版)

(左)ヘアバンドを着けて雷を投げようとするウェーヨウィス。(右)クアドリーガに乗ったミネルウァデーナーリウス銀貨。紀元前84年。

ウェーヨウィス[1]またはウェイヨウィス[2]ラテン語: Vējovis, Vēdiovis)は、ローマ神話に登場する神。

概要

ウェーヨウィスは、(または稲妻)の束、またはピールムを手に、ヤギを伴った若い男性の姿に描かれた。ローマ人は、ウェーヨウィスが最初に生まれた神の1柱であると信じていた。彼は癒しの神であり、ギリシアのアスクレーピオスと結び付けられた。[3]

主にローマで崇拝され、ラティウムのボウィッラエで崇められた。カピトーリーヌスの丘ティベリーナ島には、彼に敬意を表して神殿が建てられた。[4]

ウェーヨウィスは火山の噴火と関係があったが、彼の本来の役割、機能は不明瞭である[5]。また、アポローや若いユーピテルと同一視されることもあった[6][7]

アウルス・ゲッリウスは、177年頃に書かれた『アッティカの夜』で[8]、ウェーヨウィスはユーピテルと対になる存在であると推測した。ウェーヨウィスの名前の接頭辞である助詞 ve- が「気が狂った」の意である vesanus などのラテン語にも現れることから、Vejovis という名前を反 Jove(Joveはユーピテル)と解釈したのである。

ウェーヨウィスの祭はローマ暦の1月1日、3月7日、5月21日に行われた[9]

脚注

出典

  1. ^ https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/AN00072643-01040001-0160.pdf?file_id=74421 川口順二「「学者語源」をめぐって」『藝文研究』第104号、慶應義塾大学藝文学会、2013年、191頁。
  2. ^ 水谷智洋羅和辞典〈改訂版〉研究社、2009年、707頁。
  3. ^ Roman Medicine By John Scarborough
  4. ^ The New Encyclopædia Britannica: in 30 volumes By Encyclopædia Britannica, Chicago University of, Encyclopædia Britannica Staff, Encyclopædia Britannica(ed.) [1]
  5. ^ Classical Quarterly By Classical Association (Great Britain)
  6. ^ The Cambridge History of Classical Literature By E. J. Kenney
  7. ^ Nova Roma: Calendar of Holidays and Festivals
  8. ^ Leofranc Holford-Strevens, "Towards a Chronology of Aulus Gellius", Latomus, 36 (1977), pp. 93–109
  9. ^ The Nature of the Gods By Marcus Tullius Cicero



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