ウェーヨウィスとは? わかりやすく解説

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ウェーヨウィス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/03 08:48 UTC 版)

(左)ヘアバンドを着けて雷を投げようとするウェーヨウィス。(右)クアドリーガに乗ったミネルウァデーナーリウス銀貨。紀元前84年。

ウェーヨウィス[1]またはウェイヨウィス[2]ラテン語: Vējovis)は、ローマ神話に登場する神。ウェーディオウィスラテン語: Vēdiovis[2])とも呼ばれる。日本語では長母音を省略してウェヨウィスウェディオウィスとも表記される[3]

概要

ウェーヨウィスは、(または稲妻)の束、またはピールムを手に、ヤギを伴った若い男性の姿に描かれた。ローマ人は、ウェーヨウィスが最初に生まれた神の1柱であると信じていた。彼は癒しの神であり、ギリシアのアスクレーピオスと結び付けられた。[4]

主にローマで崇拝され、ラティウムのボウィッラエで崇められた。カピトーリーヌスの丘ティベリーナ島には、彼に敬意を表して神殿が建てられた。[5]

ウェーヨウィスは火山の噴火と関係があったが、彼の本来の役割、機能は不明瞭である[6]。また、アポローや若いユーピテルと同一視されることもあった[7][8]

アウルス・ゲッリウスは、177年頃に書かれた『アッティカの夜』で[9]、ウェーヨウィスはユーピテルと対になる存在であると推測した。ウェーヨウィスの名前の接頭辞である助詞 ve- が「気が狂った」の意である vesanus などのラテン語にも現れることから、Vejovis という名前を反 Jove(Joveはユーピテル)と解釈したのである。

ウェーヨウィスの祭はローマ暦の1月1日、3月7日、5月21日に行われた[10]

脚注

出典

  1. ^ https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/AN00072643-01040001-0160.pdf?file_id=74421 川口順二「「学者語源」をめぐって」『藝文研究』第104号、慶應義塾大学藝文学会、2013年、191頁。
  2. ^ a b 水谷智洋羅和辞典〈改訂版〉研究社、2009年、707頁。
  3. ^ ジャン=クロード・ベルフィオール『ラルース ギリシア・ローマ神話大事典』大修館書店、2020年7月、179頁。ISBN 978-4-469-01289-7 
  4. ^ Roman Medicine By John Scarborough
  5. ^ The New Encyclopædia Britannica: in 30 volumes By Encyclopædia Britannica, Chicago University of, Encyclopædia Britannica Staff, Encyclopædia Britannica(ed.) [1]
  6. ^ Classical Quarterly By Classical Association (Great Britain)
  7. ^ The Cambridge History of Classical Literature By E. J. Kenney
  8. ^ Nova Roma: Calendar of Holidays and Festivals
  9. ^ Leofranc Holford-Strevens, "Towards a Chronology of Aulus Gellius", Latomus, 36 (1977), pp. 93–109
  10. ^ The Nature of the Gods By Marcus Tullius Cicero



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