イースター航空
別名:イースタージェット
英語:Eastar Jet
韓国のローコストキャリア(LCC)。群山空港に本拠を置く。国内線の定期便として国内4都市間をつなぎ、国際線としてはタイ、台湾、日本、マレーシアなどを往復している。
成田空港、および関西国際空港には、それぞれソウルとの往復便が毎日複数便発着している。チャーター便としては旭川空港、福島空港、出雲空港など、日本国内十数ヵ所の空港を利用した実績がある。
不動産賃貸業者のエイブルは、2012年10月29日、航空事業会社「グローバルブルー」を設立し、イースター航空の国内総代理店として業務を開始したことを発表した。
関連サイト:
イースター航空
韓国LCC「イースター 航空」の総代理店を設立 航空事業をスタート - エイブル&パートナーズ
イースター航空
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/27 14:22 UTC 版)
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法人番号 | 4700150015285 | |||
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設立 | 2007年10月 | |||
ハブ空港 | 仁川国際空港 金浦国際空港 |
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航空連合 | U-FLY Alliance | |||
親会社 | VIGパートナーズ | |||
子会社 | EASTAR PORT | |||
保有機材数 | 10機 | |||
就航地 | 12都市 | |||
本拠地 | ![]() |
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外部リンク | https://www.eastarjet.com/ |
イースター航空 | |
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各種表記 | |
ハングル: | 이스타 항공 |
漢字: | 이스타 航空 |
発音: | イースター ハンゴン |
日本語読み: | いーすたー こうくう |
英語: | Eastar Jet |

イースター航空(Eastar Jet)は、韓国の格安航空会社である。U-FLY Allianceの一員[1]。
沿革
- 2007年10月、設立。
- 2008年8月、不定期航空運送事業免許を取得した[2]。
- 2009年1月7日、金浦 - 済州間の国内線を運航開始[3]。
- 2009年10月、国際線運送事業免許を取得し、ソウル/仁川 - コタキナバルを結ぶ初の国際線に就航した。
- 2015年、韓国のLCC(格安航空会社)として史上初めて、金大中夫妻の訪北時の運航会社に選定され、南北間の特別チャーター便(ソウル-平壌間)を運航した。
- 2015年2月、グランドハンドリングを目的とするEASTAR PORTを設立。
- 2017年には、国際航空運送協会(IATA) に加入し、現在、国際航空運送協会が公認する国際運航安全監査プログラム(IOSA)認証を取得している。
- 2018年、2015年の軍事境界線北側への運航に続き、3回目となる南北間の特別チャーター便(ソウル - 平壌間)を運航した。
- 2018年8月、タイにThai Eastar Jet法人を設立。韓国からタイへ、更にタイからヨーロッパなど中長距離を結ぶ路線を計画している。[4]
- 2018年12月、韓国の航空会社として初となるボーイング737-MAX 8を導入した。[5]
- 2019年、顕在化したボーイング737 MAXにおける飛行トラブルにより前年に導入した2機の機体が使用不能となる[6]。
日韓関係の冷却化と経営危機
- 2019年、日本と韓国の関係が冷却化したが、2018年実績で国際線の46%が日本路線であったため、経営面に大打撃を受けた。イースター航空の社内向けウェブサイトには、一時、国内外の状況が原因で数百億ウォンの損失を抱え創業以来「最大の危機」にあるとする最高経営責任者のコメントが掲載(掲載直後に削除)された[7]。
- その後、大株主のイースターホールディングスが売却に向け交渉していることが明らかになり[6]、2019年12月18日、ライバルのチェジュ航空が同社を買収することが発表された[8][9]。
- 2020年3月2日、チェジュ航空との間で545億ウォンで株式売買契約書(SPA)を締結した[10]。
- 2020年3月9日、日本政府の入国制限措置により日本路線が全路線運休し、国際線の運航を一時中止した。
- 2020年3月24日からは国内線の運航も中断し、韓国の航空会社としては初めて、全路線を運休した。[11]。
- 2020年7月23日、チェジュ航空は買収条件として求めていた、従業員への未払い賃金の支払いなど懸案事項が解消されなかったとして、イースター航空の買収を取りやめると発表した[12]。
- 2021年1月、経営悪化に伴い、会社更生手続きを申請した[13]。
- 2021年6月24日、不動産大手のソンジョンが買収することが発表された[14]。
運航再開
- 2023年、全株式を私募ファンドのVIGパートナーズへ売却した。
- 2023年3月7日、国土交通部はイースター航空へ航空運送事業許可(AOC)を再認可し、3月26日より金浦 - 済州線を就航させ、3年ぶりに運航を再開した。
- 2023年9月よりソウル/金浦 - 台北/松山線を再開し、続いて他の国際線も再開した。
創業者と不正行為
創業者の李相稷は新政治民主連合、共に民主党系列のリベラル政党の党員で、第19代大統領の文在寅に近い人物である。2012年の第19代総選挙と2020年の第21代総選挙で2回国会議員に当選した[15][16]。2022年1月12日、全州地裁は、イースター航空株を娘が代表を務める親会社のイースターホールディングスに相場より安い価格で売却したなどとして李に業務上横領・背任などの罪で懲役6年の実刑を言い渡し[17]、後に判決が確定した[18]。このほかにも、李相稷は2018年に文在寅の娘婿(当時)をタイ系法人であるThai Eastar Jetの役員として採用する一方[19]、同年中に政府系公団の理事長に就任したため、国民の力から収賄の嫌疑で告発された[20]。検察は捜査の末、元娘婿の給与2億1000万ウォン(日本円で2100万円)相当が理事長就任への見返り(賄賂)に当たるとして、2025年4月24日に特定犯罪加重処罰法の贈賄罪で李相稷を在宅起訴し、同時に収賄側とされた文在寅も特定犯罪加重処罰法の収賄罪で在宅起訴した[21]。
就航都市
国 | 都市 |
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ソウル/仁川(ハブ空港)、ソウル/金浦(第2ハブ)、済州、釜山、清州 |
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東京/成田、大阪/関西、新千歳、福岡、那覇、徳島、熊本 |
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台北/桃園、台北/松山 |
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上海/浦東、鄭州、張家界、延吉 |
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フーコック、ダナン、ニャチャン |
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バンコク/スワンナプーム、チェンナイ |
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アルマトイ |
日本との関係
便名 | 路線 | 機材 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
ZE601/602 | ソウル/仁川 | 東京/成田 | ||
ZE603/604 | ||||
ZE605/606 | 2025年11月16日より運航開始予定 | |||
ZE611/612 | 大阪/関西 | |||
ZE641/642 | 福岡 | |||
ZE643/644 | ||||
ZE621/622 | 札幌/新千歳 | |||
ZE623/624 | ||||
ZE631/632 | 那覇 | |||
ZE671/672 | 徳島 | |||
ZE967/968 | 釜山 | 熊本 | ||
ZE963/964 | 那覇 | |||
ZE951/952 | 札幌/新千歳 | 2025年10月26日より運航再開予定 | ||
ZE913/914 | 大阪/関西 | 2025年10月26日より運航再開予定 | ||
ZE915/916 | ||||
ZE941/942 | 福岡 | 2025年10月26日より運航再開予定 | ||
ZE943/944 |
機内サービス
機内では、水、またはオレンジジュースが提供される。他に、軽食等の有料販売がある。また、国際線において機内免税品販売を実施している。
機材
機種 | 保有数 | 発注数 | 座席数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ボーイング737-800 | 10 | 189 | 中国国際航空、スパイスジェットなどの中古機 | |
ボーイング737MAX-8 | 5 | 189 | 2023年から再導入[23]。 | |
合計 | 15 |
脚注
- ^ “U-FLYアライアンス、新たにイースタ航空が加盟 5社で197地点就航に | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム) 2018年8月13日閲覧。
- ^ “イースター航空、不定期航空運送事業免許を取得”. 聯合ニュース. (2008年8月7日)
- ^ “格安航空のイースター航空、来月7日に正式就航”. 聯合ニュース. (2008年12月29日)
- ^ “航空庁、韓国系LCCに免許発行へ”. NNA ASIA. (2018年6月28日)
- ^ “イースター航空、737 MAX韓国初受領 シンガポールなど視野”. Aviation Wire. 2018年12月26日閲覧。
- ^ a b “韓経:韓国LCCイースター航空が売りに出される…「離陸」12年で「NOジャパン」の流れ弾”. 韓国経済新聞. 中央日報 (2019年10月18日). 2019年10月18日閲覧。
- ^ “韓国イースター航空、乗務員に無給休暇の取得要請 損失拡大で”. ロイター (2019年9月18日). 2019年9月20日閲覧。
- ^ “아시아나 인수 실패한 제주항공, 이스타 넘본다” (朝鮮語). 韓国日報 (2019年12月18日). 2019年12月18日閲覧。
- ^ “韓国LCC最大手が同業買収、70億円で”. 日本経済新聞 (2019年12月19日). 2019年12月20日閲覧。
- ^ “チェジュ航空公示、イースター航空買収の株式売買契約書(SPA)締結”. 時事通信社 (2020年3月2日). 2020年3月2日閲覧。
- ^ “이스타항공, 국내선도 운항 중단…국적 항공사 첫 '셧다운'(종합)” (朝鮮語). 聯合ニュース (2020年3月21日). 2020年3月21日閲覧。
- ^ “済州航空、イースター航空の買収撤回 コロナで需要消失”. 日本経済新聞 (2020年7月23日). 2020年7月24日閲覧。
- ^ “韓国イースター航空が更生手続き申請 日本7都市就航”. 日本経済新聞 (2021年1月15日). 2021年1月16日閲覧。
- ^ “ソンジョン、1100億ウォンにイースター航空買収…5年内に正常化”. 亜州経済 (2021年6月25日). 2021年6月26日閲覧。
- ^ “[社説]金バッジで企業利益を手にした国会議員は成氏だけだろうか”. www.donga.com (2015年4月28日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ “李相稷議員、総選挙前から「文大統領に野党候補破れと言われた」”. www.chosunonline.com (2020年7月1日). 2022年5月19日閲覧。
- ^ “イースター航空創業者の現職議員に懲役6年”. 朝鮮日報. (2023年4月28日) 2023年4月30日閲覧。
- ^ “500億ウォン横領・背任の李相稷元議員、懲役6年が確定”. 朝鮮日報. (2023年4月28日) 2023年4月30日閲覧。
- ^ “[2보 검찰, 문재인 전 대통령 등 뇌물수수 혐의 불구속 기소”]. 聯合ニュース. (2025年4月24日) 2025年4月26日閲覧。
- ^ “文在寅・前韓国大統領を収賄容疑の「被疑者」と明記 検察、娘一家への不正支援疑惑巡り”. 産経新聞. (2024年9月2日) 2025年4月26日閲覧。
- ^ “韓国の文在寅元大統領を在宅起訴 LCCから2000万円収賄か”. 毎日新聞. (2025年4月24日) 2025年4月24日閲覧。
- ^ Eastar Jet Fleet Details and History - PlaneSpotters.net
- ^ “イースター航空 737MAXが復活!再び1機目を受領、韓国へのフェリー途上で新千歳へ | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2025年6月30日閲覧。
外部リンク
- イースター航空 公式サイト
固有名詞の分類
- イースター航空のページへのリンク