イランへの帰国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 04:40 UTC 版)
在留期間の経過(超過滞在)、在留期間更新の不許可及び不法滞在の摘発により、日本に残留していたイラン人の多くはイランへ帰国した。最盛期には4万人以上を数えた在日イラン人も、主に日本国民と結婚した者、および雇用主が在留資格の取得を支援したごく少数が日本に残り、ほとんどが合法的滞在者のみとなった。1992年にはイラン人不法滞在者数は累積的出入国記録に基づく調査で推定32,994人、日本における不法滞在者で最大の割合を占めた。しかしその後の不法滞在者取り締まりの積極化により、2000年には5,821人と82%以上の減少をみせ、2013年に4,000人を切るなどイラン人コミュニティの規模は10分の1程度までに縮小した。彼らの滞日年数は平均4年、この間の本国送金は33,680ドルであった。大部分の場合、この資金によりイランで自宅を購入したり、あるいは事業を興している。海外での労働賃金は社会流動性にかなりの影響を与えている。120人の帰国者を対象とした調査では57%が事業資金として賃金を用いて自営業者となっているが、渡航前は農民あるいは非熟練労働者であった。 不法滞在イラン人数の推移 年次人数1990年 7002764000000000000♠764 1991年 7004109150000000000♠10,915 1992年 7004400010000000000♠40,001 1993年 7004284370000000000♠28,437 1994年 7004180090000000000♠18,009 1995年 7004146380000000000♠14,638 1996年 7004132410000000000♠13,241 1997年 7004113030000000000♠11,303 1998年 7003918600000000000♠9,186 1999年 7003730400000000000♠7,304 2000年 7003582400000000000♠5,824 2001年 7003433500000000000♠4,335 出典・・・法務省入国管理局「本邦における不法残留者の数について」。警察庁「平成6~平成11年警察白書」。
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