イオン感応性電界効果トランジスタとは? わかりやすく解説

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イオン感応性電界効果トランジスタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/19 07:35 UTC 版)

イオン感応性電界効果トランジスタ(イオンかんのうせいでんかいこうかトランジスタ)とは、溶液中の特定イオンに選択的に応答し、その濃度に対応する電気信号を出力するセンサである。従来のイオン電極と高入力抵抗増幅器とを集積化したものといえる[1]

概要

従来のイオンセンサは化学工業臨床医学の分野で普及しており、早くからその小形化が渇望されていたものの、単に小形化したのでは、電極インピーダンスが非常に高くなるため、熱雑音(インピーダンスの平方根に比例する)などの不安定性が増し、かつ時定数(インピーダンスに比例する)が大きくなってしまうので応答時間が長く、実用的ではなかった[1]。この問題を解決するために金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のゲート電極として金属を用いずにゲート絶縁膜を直接液中に浸し、溶液-絶縁膜間に発生する界面電位によって生じるドレーン電流の変化からイオン濃度を測定するイオン感応性電界効果トランジスタが考案された[1]

特徴

  • 超小形(数十~数百μm)で多重化が容易[1]
  • 応答時間が極めて短い(<100 ms[1]
  • 出力インピーダンスが極めて低い(数kΩ程度)[1]
  • イオン感応膜として理想的な絶縁膜を使用可能[1]

構造

シリコン基板をプローブ状に3次元加工してその先端に電界効果トランジスタ(FET)センサを作成して、全体を耐水性の高いSi3N4膜 (厚さ~1000 Å)で被覆してその上にイオン感応膜を付加する[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 半導体イオンセンサの基礎研究”. dbnst.nii.ac.jp. 発見と発明のデジタル博物館. 2022年3月28日閲覧。

文献

関連項目


イオン感応性電界効果トランジスタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/30 16:48 UTC 版)

FETセンサ」の記事における「イオン感応性電界効果トランジスタ」の解説

詳細は「イオン感応性電界効果トランジスタ」を参照 液中の特定のイオン選択的に応答し、その濃度対応する電極電位発生させるセンサ

※この「イオン感応性電界効果トランジスタ」の解説は、「FETセンサ」の解説の一部です。
「イオン感応性電界効果トランジスタ」を含む「FETセンサ」の記事については、「FETセンサ」の概要を参照ください。

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