イオン性ポロニウム化物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/05/30 22:09 UTC 版)
「ポロニウム化物」の記事における「イオン性ポロニウム化物」の解説
最も陽性な金属のポロニウム化物は古典的なイオン性結晶構造を示し、これは Po2- アニオンを含んでいると考えられている。 化学式構造格子定数出典Na2Po 逆蛍石型 747.3(4) pm CaPo 塩化ナトリウム型 651.0(4) pm BaPo 塩化ナトリウム型 711.9 pm より小さなカチオンを含む結晶の構造は、より大きな共有結合性またはより大きなポロニウム化物イオンの分極を示唆する。テルル化マグネシウム TeMg はウルツ鉱型構造をもつが、ポロニウム化マグネシウムはもたないため、この2つが等構造でないことは特徴的な点である。しかしヒ化ニッケル型構造のポロニウム化マグネシウムも報告されている。 化学式構造格子定数出典MgPo ヒ化ニッケル型 a = 434.5 pmc = 707.7 pm BePo 閃亜鉛鉱型 582.7 pm CdPo 閃亜鉛鉱型 666.5 pm ZnPo 閃亜鉛鉱型 628(2) pm ポロニウム化物イオン Po2- の有効半径は、シャノン (1976) のカチオン半径から計算することができる。4配位 216 pm、6配位 223 pm、8配位 225 pmである。6配位のテルル化物イオン Te2- のイオン半径は221 pmであるため、ランタノイド収縮の効果が明確に表れているといえる。 ランタノイドは、同じくイオン性化合物であると考えられるセスキポロニウム化物 Ln2Po3 を形成する。
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