アートワークと題名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 09:33 UTC 版)
「プレゼンス (レッド・ツェッペリンのアルバム)」の記事における「アートワークと題名」の解説
ジャケットデザインは、ヒプノシスとジョージ・ハーディーとが担当した。白を基調とした見開きジャケットの表裏あわせて4面に、10枚の写真が配置されている。写真はいずれも1950年代のアメリカを想起させる日常的な情景をとらえているが、そのいずれにも、映画『2001年宇宙の旅』のモノリスを連想させるような漆黒の奇妙な物体「オベリスク (Obelisk)」が写り込んで調和を乱している。これは、バンドとのミーティング中にヒプノシスから出た「バンドのパワーと存在感 (Presence)」というテーマを視覚化したもの。写真は、『ライフ』誌からとられたものである。裏ジャケットに写っている女子生徒は『聖なる館』でもモデルを務めたサマンサ・ゲイツ。 アルバムの発売前、ゲリラプロモーション用にジャケットのオブジェと同型の模型が1000個作られて、ダウニング街10番地やホワイトハウスなど、世界各地の要所に置かれる計画があった。ところが、決行直前にアトランティック・レコードの社員が情報をマスコミに漏らしてしまい、ジャケットデザインが雑誌にスクープとして掲載されてしまったため、計画は実行されることなく終わった(くだんの社員は雑誌が発売された翌日に解雇された)。その際、ヒプノシスのオーブリー・パウエルは、ピーター・グラントらツェッペリン側のマネージメントスタッフから計画を漏らしたものと疑われ、午前4時に自宅を襲われて「掲載されたデザインに関する資料を出せ」と詰め寄られた(その資料は既にアトランティック側に渡しており、彼の手元には無かった)。 アルバムタイトルは当初、このジャケットに写るオブジェにちなみ『Obelisk』となる予定だった。またプラントはアメリカの祭日の感謝祭に敬意を表すのと、自らの怪我にもめげずにアルバムが無事完成したことへの感謝の気持ちをこめて『Thanksgiving』というタイトルを希望した。だが、デザイナーが発した「このバンドには絶対的な存在感 (presence) がある」という言葉に共鳴したペイジが、最終的に『プレゼンス』と名付けた。
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