アントーニーヌス・リーベラーリス
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「バットス」の記事における「アントーニーヌス・リーベラーリス」の解説
アントーニーヌスによると、バットスはアルカディアー地方の住人である。アポローンはテッサリアー地方のペライ王アドメートスの家畜と同じ場所で自身の牛の群れを飼っていた。しかしヘルメースは牛の番犬たちを眠らせ、あるいは喉の痛みを起こして吠えることができないようにして、若い牝牛12頭、軛につながれたことのない牛100頭、交配用の牡牛1頭を盗んだ。そして尾に木を結びつて引きずらせることで牛の足跡を消した。そうして牛の群れを追い立てて、テッサリアー地方からロクリス地方、ボイオーティア地方、メガラー地方を通過してコリントス、アルゴリス地方から、アルカディアー地方のテゲアーに入り、さらにマイナロス山やリュカイオン山(英語版)のそばを通って、大きな岩がある場所までやって来た。その岩の頂上は見晴らしが良く、その場所にバットスは家を建てて住んでいた。彼が家の中にいると、たくさんの牛の鳴き声が聞こえてくるので、外に出てみるとヘルメースが牛の群れを連れて歩いているのを見た。そこでバットスはこのことを口外しない代わりに口止め料を要求した。ヘルメースは金を与える約束をし、コリュパシオン(メッセニア地方の都市ピュロスの別名)付近の岬の洞窟に牛の群れを隠した。そして変装して再びバットスのところに戻って来て、バットスを試すために報酬と引き換えに盗まれた牛の群れを知らないかと尋ねた。するとバットスは報酬を受け取って秘密を話した。ヘルメースは怒ってバットスを杖で打ち、岩に変えた。それ以来、その場所は「バットスの見晴らし岩」と呼ばれたという。 なお、アントーニーヌスはコロポーンのニーカンドロス、ヘーシオドス、ディデュマルコス(英語版)、アレクサンドリアのアンティゴノス、ロドスのアポローニオスといった詩人がこの物語について歌ったと注記している。
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アントーニーヌス・リーベラーリス
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「ミニュアデス」の記事における「アントーニーヌス・リーベラーリス」の解説
アントーニーヌス・リーベラーリスによると、ミニュアースの娘たちは非常に勤勉な女性たちばかりで、他の女たちがディオニューソスの祭祀のために家を出て、山中で生活することを散々に非難した。そこでディオニュソース神は少女の姿に変身し、彼女たちにディオニューソスの祭祀に参加するように勧めた。しかし彼女たちは神の言葉を聞こうとしなかったので、ディオニューソスは怒り、少女の姿から牛、ライオン、豹へと変身した。また彼女たちが機を織るために握っていた横木からネクタルと乳が流れ出た。これらの神秘的な異変を目の当たりにした彼女たちは恐怖し、籤を引いて、当りを引いたレウキッペーは神に捧げる生贄として息子ヒッパソスを姉妹とともに引き裂いて殺した。そして彼女たちはミニュアースの家を出て、ディオニューソスの祭祀に加わったが、最後にヘルメースが杖で触れ、太陽の光を嫌う3つの鳥、コウモリ、フクロウ、ワシミミズクに変えた。
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