アルトコイン
【英】alternative coin, altcoin
アルトコインとは、ビットコイン(Bitcoin)を筆頭とする仮想通貨(暗号通貨)の分野において「ビットコイン以外の仮想通貨」全般を指す語として用いられる表現である。
ネットワーク上で取引される仮想通貨のうち、暗号技術によって安全性や信頼性を確保しているシステムは暗号通貨(crypto currency)と呼ばれている。暗号通貨の嚆矢は2009年に登場したビットコインである。以後2010年代後半にかけてさまざまな種類の暗号通貨が登場しているが、それらは基本的にビットコインのフォークであると言える。ちなみにビットコインはソースコードが公開されているため、通貨としての価値が認められるか否かは別として、改変(フォークの作成)自体は誰でもできる。
2010年代後半現在、アルトコインはどれもビットコインと比べれば流通規模が小さく、取引所の数も少なく、流動性も乏しい。しかし将来的に台頭すれば大きな価値を持ち得る。そのため、ビットコインに次ぐ投機の対象として注目を集めている。
代表的なアルトコインとしては、Ethereum、Monero、Litecoinなどが挙げられる。技術的な新規性がなく実用性にも乏しいアルトコインは「草コイン」または「シットコイン」と呼ばれ、アルトコインとは区別されることがある。
オルトコイン
オルトコイン(英: altcoin)とは、ビットコイン以外の暗号通貨のことである。
ライトコインやイーサリアム、モナコイン、リップル、ビットコインキャッシュなど全世界で約1,500以上の種類があり[1]、年々発行数が増えている[2]。アルトコインや、ビットコインにはない特徴を備えたものもあるためビットコイン2.0ともいう[3]。
概要
日本語で「代替のコイン」という意味があるAlternative Coinを略した造語で[注釈 1]、ビットコインで使われている基盤技術やコードベースを参考にして開発されたコインのことを指す[5]。たくさんのオルトコインの種類があるが、日本国内で購入できるものはそれほど多くない[6]。独自性を前面に出して成長を遂げている[7]。
ICO(Initial coin offering)で立ち上がったオルトコインは、イーサリアム上で作られたトークンの形になっているものがかなり存在している[8]。
長所と短所
長所
ビットコインの欠点の、混雑時の送金が遅くなる点を解決している種類がある。また、ビットコインにはない独自の仕組みを持っていて、その仕組みにより中間業者がいなくても自動で契約することができたり、匿名性が高かったりというようなことができる[9][10]。
また、通貨としての機能以外の用途を持つ「機能性コイン」もある[3]。
利益の観点から考えると、ビットコインよりも変動が激しく、大きな利益を得るチャンスがあるものもある[11]。
短所
流動性や時価総額が低く、信頼性や安全性に問題があるものも多いこと[4]。また、取引手数料がやや高いこと[11]。
保管方法
ウォレットという仮想通貨のお財布のようなものを使用する方法があり、購入したコインをそのまま取引所や販売所に保管しておくよりもセキュリティー面での堅牢性が高く、安心してアルトコインを管理出来るというメリットがある。そのウォレットの種類としては、オフラインで保管でき、無料でいくつでも作れるペーパーウォレットやインターネット上に保管するオンラインウォレット、専用の端末で保管し、PINコードで2重のセキュリティがあるハードウェアウォレット、パソコンにインストールして使う、無料で簡単に作れるソフトウェアウォレットなどがある[9][12]。
脚注
注釈
出典
- ^ “オルトコイン(altcoin)とは 【bitFlyer(ビットフライヤー)】”. bitflyer.com. bitflyer. 2020年3月10日閲覧。
- ^ 山岸祐貴, 遠藤正之「日本における仮想通貨の流通と発展についての考察」『経営情報学会 全国研究発表大会要旨集』2018a巻2018年春季全国研究発表大会、経営情報学会、2018年、234-237頁、2020年3月10日閲覧。
- ^ a b “【仮想通貨】アルトコイン(オルトコイン)とは? | パソコン修理・サポートのドクター・ホームネットがお届けするコラム”. www.4900.co.jp. ドクター・ホームネット. 2020年3月10日閲覧。
- ^ a b “アルトコイン|証券用語解説集|野村證券”. nomura.co.jp. 野村證券. 2020年3月10日閲覧。
- ^ “アルトコインとは - 用語解説 | ビットバンク”. bitbank.cc. ビットバンク. 2020年3月10日閲覧。
- ^ “アルトコイン(オルトコイン) | 用語集 | GMOコイン(ビットコイン・仮想通貨取引所)”. coin.z.com. GMOコイン (2019年11月28日). 2020年3月10日閲覧。
- ^ 瀬尾香織ほか(2018)、p.20
- ^ 小野伸一「通貨の将来と仮想通貨の意義 : デジタル化とブロックチェーンがもたらすもの」(PDF)、2020年3月10日閲覧。
- ^ a b “アルトコイン(オルトコイン)の概要・各コインの特徴や将来性 | コラム - Zaif(ザイフ)”. zaif.jp. 仮想通貨取引所 Zaif. 2020年3月10日閲覧。
- ^ “Liquid上でステーブルコインTetherを発行することが市場に与える影響とは? 〜マーケットメイキングや裁定取引狙いの投資家には大きな強みに”. 仮想通貨 Watch. 株式会社インプレス (2019年8月7日). 2020年3月10日閲覧。
- ^ a b “ビットコイン以外の仮想通貨にはどんなものがあるの?【ブックに学ぶ:『世界一やさしいビットコイン&仮想通貨』】”. 仮想通貨 Watch. 株式会社インプレス (2018年7月4日). 2020年3月10日閲覧。
- ^ 瀬尾香織ほか(2018)、p.83-85
参考文献
- 瀬尾香織ほか 編『仮想通貨 爆伸ランキング!』宝島社、2018年6月16日。ISBN 978-4-8002-8336-8。
外部リンク
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