アップデートの配布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/17 14:26 UTC 版)
「Container Linux」の記事における「アップデートの配布」の解説
Container Linuxは、FastPatchと呼ばれるデュアルパーティションの枠組みを活用することにより、OSのアップデート時にも追加のセキュリティと信頼性を実現している。FastPatchでは、アップデートはシステム全体に対して実行され、初めにパッシブなセカンダリーのブートパーティションにインストールされ、再起動またはkexecの実行時に有効化されるようになっている。このアプローチにより、OSの特定の一部分のみがアップデートされることにより起こりうる問題を回避することができ、OSの安定であることが分かっているバージョンに簡単にロールバックできることが保証され、追加のセキュリティのためにブートパーティションごとに署名を行うことができるようになる。ルートパーティションとルートファイルシステムは自動的に利用可能なディスクサイズまでサイズ変更される。ルートパーティションは読み書き可能なストレージ空間を提供するが、OS自体は.mw-parser-output .monospaced{font-family:monospace,monospace}/usr/usrに読み込み専用でマウント(英語版)される。 アップデート適用時に一度にクラスタの一部のみが再起動することを保証し、デプロイされた実行中のアプリケーションがリソースを要求するのを防ぐために、CoreOSはContainer Linux向けにlocksmithと呼ばれる再起動マネージャを提供している。locksmithを利用すると、アップデートの最終ステップで再起動する際に、異なるアップデート戦略の中から1つを選ぶことができる。たとえば、同時に再起動できるクラスタのメンバー数を指定できる。内部では、locksmithはクラスタのメンバー上でlocksmithdデーモンを起動しており、locksmithctlコマンドラインユーティリティマネージャでパラメータを設定できる。LocksmithはGo言語で書かれており、Apache License 2.0ライセンスで配布されている。 で使用しているディストリビューションシステムのアップデートは、GoogleのオープンスースOmahaプロジェクトをベースとしている。Omahaは、ローリングアップデートのメカニズムを提供しており、XMLがベースのリクエスト・レスポンス(英語版)プロトコルがベースになっている。また、CoreOSは、クラスタ全体のアップデートを管理するためのCoreUpdateというウェブベースのダッシュボードも提供している。CoreUpdateで利用可能な操作には、カスタムのアップデートポリシーを共有する異なるグループにユーザーを所属させる機能や、クラスタ全体のContainer Linuxのバージョンを確認する機能、アップデートの停止と再開、アップデートログの記録の確認機能などがある。CoreUpdateはHTTPベースのAPIも提供しており、サードパーティのユーティリティやデプロイシステム(英語版)と統合することができる。
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