アセトアミド基とは? わかりやすく解説

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アセトアミド

(アセトアミド基 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/27 23:16 UTC 版)

アセトアミド
識別情報
3D model (JSmol)
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.000.430
KEGG
PubChem CID
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 C2H5NO
モル質量 59.07 g mol−1
示性式 CH3CONH2
密度 1.159 g/cm3, 固体, 20 °C
融点

79-81 °C, 352-354 K, 174-178 °F

沸点

222 °C, 495 K, 432 °F

への溶解度 2 g/mL[1]
危険性
GHS表示:
Warning
H351
P201, P202, P281, P308+313, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 3: Short exposure could cause serious temporary or residual injury. E.g. chlorine gasFlammability 1: Must be pre-heated before ignition can occur. Flash point over 93 °C (200 °F). E.g. canola oilInstability 1: Normally stable, but can become unstable at elevated temperatures and pressures. E.g. calciumSpecial hazards (white): no code
3
1
1
引火点 126 °C (259 °F; 399 K)
致死量または濃度 (LD, LC)
7000 mg kg−1 (ラット, 経口)
安全データシート (SDS) External MSDS
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アセトアミド: acetamide)とは有機化合物の一種で、酢酸アンモニアが脱水縮合した構造を持つアミドである。

石炭の自然発火に伴って生成する有機鉱物でもある[2]

性質

無色で六角形結晶融点 82 °C沸点 221 °C。20 °Cに 97 %、エタノールには 31 % 溶ける。クロロホルムグリセリンにも溶けるが、エーテルにはほとんど溶けない。

酢酸アンモニウム無水酢酸を加熱すると得られる。また、酢酸アンモニウム熱分解でも合成できる[3]

加水分解すると酢酸とアンモニアに、脱水するとアセトニトリルになる。 LiAlH4などによって還元され、エチルアミンとなる。

溶融アセトアミドは、さまざまな有機、無機化合物を良く溶かす溶媒として用いられる。

安全性

実験動物において、癌を引き起こすことが確認されている。国際がん研究機関では、人に対する発ガンリスクの分類をグループ2Bとしている。

アセトアミド基

化学式が CH3C(=O)NH- と表される1価の置換基を、アセトアミド基 (acetoamido group) と呼ぶ。弱い電子供与性基として扱われる。

宇宙における分布

アセトアミドは、彗星表面および天の川銀河の中心部から検出されている[4][5]。アセトアミドはタンパク質中のペプチド結合と同じ構造をもつ。そのためアセトアミドの存在は、生命の原料となる化学物質が宇宙空間で生成していることを示す証拠の一つとして、宇宙生物学の分野で興味を持たれている。

出典

  1. ^ The Merck Index, 11th Edition, 36
  2. ^ Mindat: Acetamide
  3. ^ Coleman, G. H.; Alvarado, A. M. Org. Synth., Coll. Vol. 1, p. 3 (1941); Vol. 3, p.3 (1923). オンライン版
  4. ^ Hollis, J. M.; Lovas, F. J.; Remijan, Anthony J.; Jewell, P. R.; Ilyushin, V. V.; Kleiner, I. (2006-05-02). “Detection of Acetamide (CH3CONH2): The Largest Interstellar Molecule with a Peptide Bond” (英語). The Astrophysical Journal 643 (1): L25–L28. doi:10.1086/505110. ISSN 0004-637X. https://doi.org/10.1086/505110. 
  5. ^ Bibring, J.-P.; Taylor, M. G. G. T.; Alexander, C.; Auster, U.; Biele, J.; Finzi, A. Ercoli; Goesmann, F.; Klingelhoefer, G. et al. (2015-07-31). “Philae's First Days on the Comet”. Science 349 (6247): 493–493. doi:10.1126/science.aac5116. ISSN 0036-8075. https://doi.org/10.1126/science.aac5116. 

アセトアミド基

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 08:01 UTC 版)

アセトアミド」の記事における「アセトアミド基」の解説

化学式CH3C(=O)NH- と表される1価置換基を、アセトアミド基 (acetoamido group) と呼ぶ。弱い電子供与性基として扱われる

※この「アセトアミド基」の解説は、「アセトアミド」の解説の一部です。
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