アシモフの他作品とファウンデーションシリーズとの関係
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ロボットシリーズ (『鋼鉄都市』『はだかの太陽』『夜明けのロボット』『ロボットと帝国』、およびその他の短編群) アシモフのもうひとつの代表的シリーズである『ロボットシリーズ』は、当初『ファウンデーションシリーズ』とは全く別の世界の物語であるとされていた。しかしアシモフは『ファウンデーションの彼方へ』の執筆中に、両シリーズを一つの未来史に統合する構想を抱き、同作でロボットへの言及を行った。次作の長編第3作『夜明けのロボット』では逆に心理歴史学に言及し、その後の作品で、ロボットを排斥した地球人が再び宇宙に進出して銀河帝国を建設したという形で、両シリーズの融合が果たされている。 『永遠の終り』 タイムトラベルもの。『ファウンデーションシリーズ』に異星人が登場しない理由が示されており、『ファウンデーションの彼方に』で本作のエピソードが「伝説」として語られている。 『ネメシス』 『ファウンデーションシリーズ』の重要な小道具である超光速航法(ハイパースペース・トラベル)の開発がストーリーの柱になっており、また『ファウンデーションの誕生』でマルレイネとエリスロとのエピソードに言及している。 「地球種族」「虚数量」 (『アシモフ初期作品集2 ガニメデのクリスマス』所収) アシモフ初期の短編。「地球種族」は当時人気作だった『レンズマンシリーズ』などの影響を受け、地球人を含め多くの異星人が登場する銀河系文明を書いた作品だったが、地球人と異星人との力関係について師キャンベルと意見の相違が起きたことから、続編「虚数量」では地球人を登場させなかった。その後、逆に地球人類しか登場しない銀河系の話を書くことを思いつき、『ファウンデーションシリーズ』が生まれることになる。また両作とも心理学における数学的手法によるアプローチが主題になっており、これが心理歴史学の原型になっている。 「袋小路」 (『アシモフ初期作品集3 母なる地球』所収) アシモフ初期の短編。銀河帝国初期における、異星知的生命体とのコンタクト事件を描いた作品。 「緑の斑点」 (『夜来たる』所収) アシモフ初期の短編。大型動物からバクテリアに至るまで全ての生物が、一つの意志を共有して完全に共存している生態系を持つ惑星セイブルックを訪れた人類調査隊の話。超有機体ガイアの原型になったと考えられる。
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