アイランズ・モルト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 14:50 UTC 版)
「スコッチ・ウイスキーの銘柄一覧」の記事における「アイランズ・モルト」の解説
アイランズ・モルトは、アイラ島以外の島で製造されているものを指す。各蒸留所が島にあるという地理的な要素に基づく分類であることから、その風味の性格は十人十色で在り、アイランズ・モルト全般に共通する特徴は見られない。 ハイランドパーク (Highland Park) ハイランドパーク蒸留所製造。シェリー香とかすかなピートの煙香、ドライさのバランスのよさが持ち味。ウイスキー評論家のマイケル・ジャクソンは本酒を「全モルトウイスキー中、もっともオールラウンダーで秀逸な食後酒」と評する。19世紀後半に高い評価を得るようになったブレンデッドウイスキー「フェイマス・グラウス」の原酒の一つ。 アイル・オブ・アラン (Isle of Arran) アイル・オブ・アラン蒸留所製造。麦芽の甘さとフレッシュさ、クリーミーさを併せもつ風味が特徴。加水するとスパイシーさに加え、かすかなほろ苦さが出る。 アイル・オブ・ジュラ (Isle of Jura) アイル・オブ・ジュラ蒸留所製造。麦芽の乾燥にピートを全く用いない。風味は甘口で軽い。 スキャパ (Scapa) スキャパ蒸留所製造。ラムレーズンやバニラエッセンスにたとえられる濃厚な香りが特徴で、加水するとフルーティーな甘い香りに変化するという。ピートの影響でチョコレートのような色をした仕込み水を使用。また、麦芽を乾燥させる際にピートを全く使用しない。ブレンデッドウイスキー「バランタイン」に用いられ、同酒を構成する「魔法の7柱」のひとつに数えられる。 タリスカー (Talisker) スカイ島に位置し、アイランズ・モルトの中でも、割と著名な製造元。タリスカー蒸留所は、現在、スカイ島に存在する唯一のウィスキー蒸留所であり、特徴は「舌の上で爆発するような」、「フルーティかつ、強烈なスパイシー風味」。 「宝島」「ジキル博士とハイド氏」等の著作で知られる英国の文豪、ロバート・ルイス・スティーブンソンが愛飲し、KING OF DRINKS(酒の王者)の称号を与えた事でも有名。 IWSCの最優秀シングル・モルト賞とゴールド・メダル、WWA 世界最優秀シングル・モルト賞、USC Extraordinary賞など、品評に置いて数々の賞を受賞し、ウィスキー業界の中でも、特に高い評価を受けている蒸留所である。 トバモリー(Tobermory) トバモリー蒸留所製造。レデイグと異なり、麦芽乾燥の燃料にピートを使用しない。ヨード臭と塩味が特徴。なお、「トバモリー」とは、かつてはトバモリーのシングルモルトに、ジュラ島やスカイ島のシングルモルトをヴァッティングさせた商品の名称であった。 レダイグ(Ledaig) トバモリー蒸留所製造。蒸留所がバーン・スチュワート社に買収されてから販売されるようになった。ビートの煙臭いが強いのが特徴とされる。
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