みなと_(唱歌)とは? わかりやすく解説

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みなと (唱歌)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/09 16:20 UTC 版)

広島市宇品にある歌碑

みなと(又は)は、日本唱歌

タイトルの『みなと』については、日本音楽著作権協会(JASRAC)の登録名称を採用している。

概要

1896年(明治29年)に発行された新編教育唱歌集の第三集に収録されている。日本人が作曲した初めての三拍子の曲である。歌の作者及びモデルとなった地域は、有志による調査が始まる1973年昭和48年)までは明らかになっていなかった。

作詞・作曲・歌詞

後記の調査の結果、作詞旗野十一郎、作曲吉田信太と明らかになった。また、2番の歌詞は元々作られた「林なしたる」の歌い出しの旗野版の他に、林柳波による別バージョン(補作詞)が存在し、林版の方が現在は一般的になっている。JASRACの楽曲管理では、作詞の旗野および作曲の吉田は死去から50年以上過ぎているために著作権が消滅。パブリックドメイン扱いになっている[1]。しかし、補作詞の林は1974年(昭和49年)死去のため、その部分に関しては著作権が存在している[2]

以下の歌詞は、1番・2番とも著作権が消滅した「旗野十一郎」が作詞した歌詞である。

1番
空も港も夜ははれて(そらも みなとも よははれて)
月に数ます船のかげ(つきに かずます ふねのかげ)
端艇の通いにぎやかに(はしけの かよい にぎやかに)
寄せくる波も黄金なり(よせくる なみも こがねなり)
2番
林なしたるほばしらに(はやし なしたる ほばしらに)
花と見まごう船旗章(はなと みまごう ふなじるし)
積荷の歌のにぎわいて(つみにの うたの にぎわいて)
港はいつも春なれや(みなとは いつも はるなれや)

広島市の歌碑

1973年(昭和48年)に全日本海員組合の宮城伸三が広島に赴任してきた時に、ある老人の話「みなとは宇品を歌った歌である」を聞き、調査を行った結果宇品の歌である事を確信。作者も、作詞旗野十一郎、作曲吉田信太、補作詞林柳波であることが明らかになった。また、本土と元宇品を結んでいる暁橋(通称・めがね橋)から見た風景を歌っていることもわかった。

そして、1975年(昭和50年)7月21日に宇品中央公園(元陸軍船舶司令部跡地)に歌碑が建てられた。形は船の煙突を模した物になり、正面に置かれるは内外運輸(現・シーゲートコーポレーション)が寄贈。宇品小学校・宇品東小学校・元宇品小学校の当時4年生が、1人1文字ずつ歌詞を書き、当時の広島県知事(当時の広島港の港湾管理者でもある)の宮澤弘が、タイトルの「港」の文字を書いた。

その後、広島市内の防災無線で正午に毎日流されるようになった。また、広島市の広報資料などでも取り上げられている。

写真集

横浜市の歌碑

「日本初のワルツ」の歌碑神奈川県横浜市

2014年6月、神奈川県横浜市中区の「港の見える丘公園」にある神奈川近代文学館の傍の横浜港を見下ろす一等地に、「日本人が初めて作ったワルツ」として「湊」の小規模な歌碑が有志によって建てられた。この場所で作曲されたということでなく、作曲者の吉田信太が横浜市在住で、神奈川県の学校で長らく教鞭を取って、日本有数の横浜港に近かったという由来であるという。[3][4]

脚注

参考文献


「みなと (唱歌)」の例文・使い方・用例・文例

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