不撓不屈
不撓不屈とは、不撓不屈の意味
不撓不屈とは、どのような苦悩や困難に直面しても決して挫けないこと、または、そのような人のこと。強靭な精神力(の持ち主)を指す意味で用いられることが多い。不撓不屈の「撓(とう)」の字は「たわ-む」とも読み、枝などが弓なりに曲がる、または心がくじけるという意味がある。
不撓不屈の語の由来・語源
不撓不屈は「不撓」と「不屈」の2語に分解できる。不撓不屈の語は古く「漢書」において用いられている。同書は中国後漢の時代に編纂された、古代中国の正史である。その叙伝(第七十下)に「楽昌篤実 不撓不屈」という記述がある。「楽昌(楽昌侯)は篤実であり不撓不屈である」という人物評である。
不撓不屈の語の使い方(用法)、例文
不撓不屈は、人の精神を表すために使用する。したがって「彼の強みは不撓不屈であることだ」「この歴史上の人物は、不撓不屈の精神の持ち主だったと伝えられている」といった使い方をする。また、将来的にどのような困難が待ち受けていようとも、それに屈することなく立ち向かうという意思を表明するために使われる場合も多い。その場合は「不撓不屈の精神で頑張る」「不撓不屈でいることを忘れないようにする」というような使い方となる。不撓不屈の類語と使い分け方方
不撓不屈の代表的な類語としては、「不退転」が挙げられる。諦めることなく立ち向かう様子を表す言葉で、不撓不屈との意味に大差はない。ただ、不退転には「不退」という字が入っているため、前進するという意味合いを含むことが多い。そのような意味合いは不撓不屈にはないため、必要に応じて使い分けると良い。そして、「七転八起」という四字熟語も不撓不屈の類語である。何度失敗したとしてもめげることない様子、強い精神力を表す。不撓不屈との違いは、失敗することが前提である点だ。すでに何度も失敗している際に使うことも珍しくはない。不撓不屈には、そこまで失敗を強く意識させるような意味合いは含まれない。
また、「堅忍不抜」という類語もある。どのようなことがあっても心を折ることがないという意味の四字熟語である。ただ、不撓不屈は困難に立ち向かうニュアンスが強いのに対して、堅忍不抜は耐え忍ぶという意味合いが大きい。したがって、堅忍不抜は状況が良くなるのをじっと待たなければならなかったり、機会をうかがったりする場合に適している。
不撓不屈の英語
不撓不屈を英語で表すとindomitableとなる。また、unflaggingやindefatigableといった表現も可能である。不撓不屈
不撓不屈とは、不撓不屈の意味
不撓不屈とは、強い精神で困難や逆境に立ち向かいくじけないという意味のこと。不撓不屈は英語ではindefatigableが近い。defeat(負かす、くじく)することが難しい様子を表す。「不撓不屈の精神」という使い方をすることが多い。不撓不屈の四字熟語の語源は「漢書」の叙伝第七十下にある、王商という優れた人物を評した一節からとされる。「撓」という字は訓読みは「撓む」と書いて「たわむ」。「不撓」はたゆまないこと、「不屈」は屈しないことである。
不撓不屈の語の類義語、対義語
不撓不屈の類義語は「七転八起」「堅忍不抜」などが挙げられる。どちらの語も、失敗しても耐えあきらめない様子を表し、鋼の精神とも形容される。対義語には「優柔不断」「遅疑逡巡」「唯唯諾諾」といった、事に当たる前にためらい迷ったり、強いものに簡単に屈する様子が当てはまる。不撓不屈の語の例文や使い方
不撓不屈の語の例文は試合前や新たなステージへの決意表明として本人が「不撓不屈の精神で試合に挑む」と宣言し、強い意志をアピールする。また他者に対する形容として「あの選手は不撓不屈の根性の持ち主だ」などと使い、粘り強さを褒めたたえるニュアンスになる。使い方はどちらかというと逆境や困難に立ち向かって最終的に諦めず負けないというニュアンスで、より大きなものに立ち向かっている様子を表す。また、会社やスポーツチームのスローガンとして、この字を掲げたものも見られる。indefatigableが不撓不屈という意味を持つため、イギリス海軍にこれを名とした空母が存在した。
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