ねつ造再現実験とショーン・ケイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 03:19 UTC 版)
「トヨタ自動車の大規模リコール (2009年-2010年)」の記事における「ねつ造再現実験とショーン・ケイン」の解説
2010年3月、米ABCテレビは、ニュース番組で放映した南イリノイ大学デビッド・ギルバート准教授によるトヨタ車の急加速の再現実験はねつ造であったと報道した。走行中にエンジンの回転数が上がるタコメーターの映像は、停止した状態で意図的に作り出したものと説明した。その後、ギルバート准教授は、ショーン・ケーンという人物に雇われていたと各メディアが報じた。ショーン・ケーンの経営する会社Safety Research & Strategies社は、数年以上前からトヨタ車の不具合だけを集中的に扱い、また、トヨタ訴訟の顧問をつとめており、動機は、裁判で得られる利益としている。また、米デトロイトニュース紙は「2月23日の公聴会で、ギルバート氏はショーン・ケーン氏から資金を支払われていた」と伝えた。 ショーン・ケーンは、2003-04年の6ヶ月間に2002-04年型カムリの急加速による8人の死亡事故がNHTSAに報告されていたとしたが、SRS社は社長が1人の個人的会社であることが発覚している。 ミシガン大学教授ジェフリー・ライカー博士は、ショーン・ケインとロサンゼルス・タイムズの記者が急加速の原因をマットではなく、トヨタの電子制御スロットルシステムにあると執拗に主張し、この騒動をつくったが、制御機関に問題はないとした。2011年に、このライカーの見解は、米運輸省の調査で追認された。 2月にトヨタ車のソフトウェア問題を指摘したスティーブ・ウォズニアックは同3月7日、「プリウスは色々なガジェット(電子製品)と同じくコンピューターが入っている。最近は何にでもコンピューターが入っている。つまり何でも故障する可能性がある」と述べ、コンピューターと同様に、不調の場合はシャットダウンして再起動するといいと語った。また、自身がトヨタのファンで、プリウスを9台持つといったうえで「コンピューターを使っていれば、細かいトラブルがあるのはみなさんご存じでしょう。私はトヨタを愛している。私はトヨタ車が安全でないとは思わないし、今後もトヨタ車を買い続けます」と述べた。 トヨタの2002-2003年版のサービスブレティンには、ある速度範囲での急加速が見られた場合にソフトウェアのリセットを求めていることが記載されており、トヨタがソフトの不具合を既に知っていた事の証拠となった。この件についてトヨタは2010年3月23日に誤解であるなどと主張した。
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