その他のシェーディングモデル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 02:10 UTC 版)
「非写実的レンダリング」の記事における「その他のシェーディングモデル」の解説
セルシェーディング セルシェーディングはアニメやセルアニメ風のCGに良く使われているシェーディング法であり、シェーディング結果を主色と陰色に変換する。典型的にはライティングの二値化と主色/1影の色彩設計がおこなわれる。セルシェーディングを使用した非写実的3DCGには、例えば、アークシステムワークスのセルアニメ風3Dゲーム (GUILTY GEAR Xrdやドラゴンボール ファイターズ等) がある。 GUILTY GEAR Xrdでは、「影の入りやすさ」に相当するセルシェーディングの閾値を頂点カラーで制御しているほか、「ハイライトの入りやすさ」をテクスチャで制御している。 Gooch shading(英語版) 主にテクニカルイラストレーションに使われるNPRシェーダーであり、寒色と暖色を指定して、二値化の代わりに寒色から暖色の間のグラデーションを生成する。すなわち寒色-暖色勾配の色彩設計をおこなっている。 ランプシェーダー (Ramp Shader) 二値化や単純なグラデーションの代わりに任意の傾斜 (Ramp) を使うシェーダーであり、セルシェーディングやGooch shadingよりも自由な表現が可能。 テクスチャルックアップによる実装もある (ランプテクスチャ)。 Half-Lambert / Wrapped Diffuse シェーディングモデル 非写実的なライティング手法の一種である。表面下散乱の簡易NPRモデルとしても利用される。Half-LambertはValveの初代ハーフライフで使われていたものであり、Wrapped DiffuseはHalf-Lambertを拡張したものである。ハーフライフだけでなく、他のValve製のゲーム (Team Fortress 2など) でも使用されている。 エネルギー保存の法則を考慮していないため、エネルギー保存の法則を満たすには正規化が必要となる (Energy-Conserving Wrapped Diffuse)。 ハッチングシェーダー 描画のハッチングの再現に使われる。Tonal Art Mapなどの手法が存在する。 ハーフトーン (網点) シェーダー 漫画のスクリーントーンの再現などに使われる。3ds Maxが標準でHalf-toneのOSLシェーダーを搭載している (オープンソース)。 ドット絵シェーダー (ピクセルアートシェーダー) 古いコンピューターゲームのグラフィックの再現に使われる。Blender用のPixel Art Shader、Unity用のPixelRenderなどが存在する。 MatCapシェーダー (ペイントマップ) MatCapシェーダーは法線方向と色をテクスチャで対応させたNPRシェーダーである。モデリング時やスカルプト時にも使われている。 Unlitシェーダー 光源の影響を無視するNPRシェーダー。非常に軽いため、ローポリゴン (少ないポリゴン) モデルと組み合わせてロースペックの機器で使われている。 定型ハイライト (Stylized Highlights) 変形可能なハイライト。セルシェーディングと共に使われる。 定型ハイライトはポケットモンスターのアニメシリーズのCGを担当しているOLM Digitalによって開発された。3ds Max及びMayaに標準搭載のArnoldレンダーなどが対応している。
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