そして火星へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 22:44 UTC 版)
火星の宇宙港へ、太った女性に変装して降り立ったクエイド。入境審査で正体を暴かれるも、再び現れたリクターたちの追跡を振り切って、火星の酒場「最後の楽園」にたどり着いたクエイドが出会ったのは、以前夢で見たことがあり、リコール社でのモンタージュでも選んだ黒髪の女性メリーナ。メリーナはクエイドをハウザーと呼ぶが、ハウザーだった過去を思い出せないクエイド。過去にクエイドが仲間を裏切ったと言うメリーナは、彼の話に耳を傾ける様子がない。すげなく追い出された彼がホテルの部屋へ着くと、突然妻のローリーと医者を名乗る男が現れ、「クエイドは現実には火星にはおらず、まだリコール社で夢を見ている。夢から覚めるため薬を呑め」と迫る。医者が冷や汗をかいているのを怪しんだクエイドが、彼を射殺すると、正体を現したローリーとその部下たちによって拉致されかけるが、そこへメリーナが参上。ローリー達を倒したクエイドとメリーナは逃亡する。 リクターたちに追われたクエイドとメリーナは酒場の隠し扉から坑道に逃れ、その先の地下墓地に隠された反乱分子の拠点で、首領であるミュータントのクアトーと対面。その超能力により記憶の一部を取り戻したことで、「火星には50万年前にエイリアンが作ったリアクターがあり、それを使って酸素を作り出せるが、採掘業者による火星支配の邪魔になるため世間には伏せられている」という事実を知る。 しかし、クエイドが火星で出会ったタクシー運転手ベニーの裏切りによって治安部隊が突入してきて、クアトーは殺され、クエイドは採掘会社総督コーヘイゲンのもとに連行される。コーヘイゲンは「ハウザーは自分の部下であり、クアトーの居所をつかむため、記憶を消しクエイドとして地球へ送りこんだ」と語り、リコール社と同様の装置でクエイドをハウザーに戻し、メリーナの人格も変えようとする。 反乱分子に共感していたクエイドは、装置を破壊してメリーナとともに脱出。坑道の先に隠された地下氷河とリアクターにたどりつき、銃撃戦の末にリクターを倒す。コーヘイゲンはリアクターの起動スイッチを爆破しようとするが、クエイドが奪って投げ捨てた爆弾は外部への隔壁を破り、火星の大気中へ吸い出されたコーヘイゲンは苦悶して死亡。遅れてクエイドとメリーナも吸い出されるが、その寸前にクエイドの手がリアクターのスイッチを押した。火星は氷河から作り出された酸素に包まれ、地表では防護服無しで人間が暮らせるようになり、火星の民衆は圧政から解放された。クエイドは「これも夢かもしれない」と思いつつも、青く変わった火星の空の下でメリーナとキスを交わす。
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