しっ‐ぽう【七宝】
しっぽう 【七宝】
七宝
名称: | 七宝 |
ふりがな: | しっぽう |
芸能工芸区分: | 工芸技術 |
種別: | その他 |
選択年月日: | 1957.03.30(昭和32.03.30) |
選択要件: | |
備考: | |
解説文: | 七宝【しつほう】の起源はエジプトといわれ、中国には漢代、わが国には奈良期の遺品がある。正倉院宝物の七宝鏡をはじめ、牽牛子塚【あさがおづか】出土の金具、鳳凰堂の扉金具は有名である。名古屋市と七宝町には、天保年間、梶常吉が創始し、その後ワグナー、安藤重兵衛らが改良した技法が伝えられる。京都や東京にも同種の技法をみるが、特に名古屋市と七宝町の七宝は知られている。七宝は、素地の上にガラス質の色釉を盛り、これを窯に入れ熱して熔着させ、さらに研磨を加えて工芸品を装飾する技法である。素地は、用材により銅胎【どうたい】、銀胎【ぎんたい】、陶胎【とうたい】に区別される。釉薬を区画する針金の存否による有線、無線七宝、釉薬を盛上げる盛上七宝など、各種の技法区分があり、従事する各工程ごとに専門の技術者が存在する。それらの中、素地師菱田光治、線付師早川慶五郎、釉薬師早川義一、研磨師柴田善次郎錺【かざり】師栗田栄三郎らのもつ特に貴重な技法が国によって記録され、保存されている。 |
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