『新ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論』
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「ゴーマニズム宣言」の記事における「『新ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論』」の解説
詳細は「新ゴーマニズム宣言スペシャル・台湾論」を参照 元台湾総統李登輝の招きによる台湾訪問を一部始終『新-』本編に描き、その後前総統陳水扁らとの対談、書き下ろしなどを加えて『新ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論』として出版した。2008年には一部描き下ろしを加えた上で文庫化されている。小林作品に一貫するが、実際には日本統治・支配の神聖化はしていない。日本人に比べ、台湾人が第二国民として、同じ成績でも評価が低くされたなどの事実も描く。しかし、初等教育の徹底、インフラ整備など「それでも日本が、ちゃんとした教育を与えてくれた事は嬉しかった」と日本に感謝する台湾人の声を出し、そして李登輝などによる「過去の日本が、台湾で悪い事ばっかりやったと思って、日本の若い人が、なんて悪い国に生まれたんだ、と自信を失っているのは悲しい事だ」という言葉を出し、歴史的遠近感から日本を肯定する。また、国民党よりは日本人の方が、よほど良かったという「犬が去ってブタが来た」という声、戦前はどちらかと言えば反日だった者が、中国に一度は期待し、しかし戦後の国民党支配の過酷さと低劣さに親日に転じた例など、内容は広範に渡る。この作品は台湾でも大問題となり、小林は一時期台湾から入国禁止処分を受けた。また、本作の影響力に危機感を覚えた中国共産党が小林と同種の作品を描く人材を育成しようと図るなど、海外に与えた影響も大きかった。
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