「環境ホルモン」という呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 15:10 UTC 版)
「内分泌攪乱物質」の記事における「「環境ホルモン」という呼称」の解説
内分泌攪乱物質を一般市民に分りやすく紹介するために、日本放送協会と井口泰泉(横浜市立大学教授、当時)が「環境中に存在するホルモンのような物質」という意味合いから環境ホルモンという通称を1997年11月ごろに考案した。以降、一般向け解説書や行政文書、報道記事で広く使われている。 体内で合成されるというホルモンの本来の定義から外れており、実際にはホルモンとはいえないため、「環境ホルモン」はあくまでも便宜的な呼び方であるという見解が根強く示されている[要出典]が、日本内分泌撹乱化学物質学会(環境ホルモン学会)は、その規約で「外因性内分泌撹乱物質(環境ホルモン)」とし、環境ホルモンを正式な通称として採用している。なお、「環境ホルモン」という言葉を作った井口は、この学会の発起人の一人であり現在副会長を務めている。 エストロゲン(女性ホルモンの一種)に似た作用を誘発するものがあったことから、以前には「エストロゲン様物質」とも呼ばれていた。しかし、女性ホルモンに限定されるものではなく、広く内分泌攪乱作用に起因すると懸念される悪影響による疾病(例えば、アレルギー、子宮内膜症、不妊、乳癌、発達障害など)への因果関係の究明も環境ホルモン問題である。 食品のトレーやペットボトルなど、日用品の素材として多用されているプラスチック。だが最近の研究で、劣化などを防ぐため添加された有害な化学物質が生物の体内で溶け出し、生殖機能や免疫に影響する恐れのあることが分かってきた。
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