「瑠璃」の用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 23:32 UTC 版)
瑠璃は、漢籍上、主にガラスを意味する可能性のある古語であるが、ガラス以外を意味した可能性もある。たとえば、応永十五年(1408年)三月、足利義満の北山第に後小松天皇が行幸した際の記録である『北山殿行幸記』には、「香爐一金寶瑠璃」とある。火鉢の類(香炉)ということも鑑みると、この「瑠璃」はガラス器では無く七宝器を指している可能性があると推測されている。他にも、応永年中の頃の闘茶の様子などを記した『禅林小歌』に「金瑠璃ノ茶碗」とあり、こちらも七宝器を指していた可能性があると推測されている。 これらの例は、勘合貿易で輸入された七宝器の呼び名として、当時は「七宝」という言葉がまだ一般的に広まっていなかったことを示しているものと考えられている。
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