「スーパーくろしお」編成改造工事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 15:25 UTC 版)
「国鉄381系電車」の記事における「「スーパーくろしお」編成改造工事」の解説
「くろしお」のグリーン車の利用増による高級化志向を反映し、また若年層や家族客への需要拡大を目指し海岸美を楽しませゆったりとした旅を志向すべく、1989年8月までに6両編成4本が改造された。その後1991年3月までに6両編成1本と3両付属編成3本が追加された。 普通車では座席が従来品の改造ながらバケット式のリクライニングシートとなり、座席背面には大形テーブルも設けられ、簡易式リクライニングシートながら座席背面の構造に工夫を凝らし、リクライニング角度を大きく取っている。その結果、485系グレードアップ改造車の新品のリクライニングシートと遜色ないものになった。 グリーン車はパノラマグリーン車クロ380形となり、前面はLED表示器を採用した。客室は高級感を演出すべく運転席を含め茶系統を基調色とし二枚折テーブル入り枕付きバケット式リクライニングシートを導入、その他床の絨毯敷化や床高さは100 mmかさ上げされた。これに併せて側窓が上方へ拡げられ、窓の構造も普通の合わせガラスに変更された。日除けもベネシャンブラインドから横引プリーツカーテンへ交換され、荷棚読書灯やマガジンラックの設置を行った。トイレ・洗面所は化粧板張りを基本にと腰部より下をタイル張りとし洋式便器・自動給水栓・化粧鏡・紙タオルの設置等大幅な改装を実施。車掌室は車販準備室に改装し、手狭となった為にアイスクリームストッカーやジュースクーラーの代替として冷蔵庫が置かれ、タオル蒸し器やコーヒーマシン用のコンセントと取付空間が設けられた。 塗装はリゾート地区を走る特急にふさわしいものとして、白地にみかんをイメージしたクリームイエローと太陽をイメージしたトリコロールレッドのラインを入れた物とし軽快で明るいイメージとした。 一時期、サロ381の「スーパーくろしお」塗装車が1両のみ存在していた(サロ381-13)。
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