「あけぼの」の迂回運転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:30 UTC 版)
1990年(平成2年)9月1日より、山形新幹線工事による奥羽本線福島駅 - 山形駅間改軌に伴い、米沢駅経由で運行されていた「あけぼの」のうち、主な利用客が山形県北部・秋田県南部としていた「あけぼの2・3号」(ダイヤ改正前の名称)の経路を仙台駅・当線経由とし、同時に「あけぼの」に名称を変更した。 この経路自体は、「あけぼの」や同じく奥羽本線を運行した急行列車「津軽」が、奥羽本線が事故や災害で不通になった際に、山形駅で進行方向が変わって機関車の付け替え作業が必要となる仙山線経由や、山形県を通過できなくなる北上線・田沢湖線経由を避けて迂回路に採用した先例があった。そのうち、1973年(昭和48年)4月に奥羽本線が不通になった際、「あけぼの」は4月12日のみ陸羽東線を経由し、このとき同線に残っていた蒸気機関車C58形が牽引している。これはこうした緊急事態も含めて、定期特急列車を蒸気機関車が牽引した最後から2番目の事例であった。かつては最後の事例との通説であったが、同年5月9日に日豊本線内でC57形が重連運転で「彗星」を牽引していたことが2008年(平成20年)に判明している。なお、通常運行での特急牽引は1967年(昭和42年)9月まで常磐線平駅(現・いわき駅) - 仙台駅間で「ゆうづる」を牽引したのが最後とされる。 これ以降、本路線では牽引機関車にDE10形ディーゼル機関車を用いることとなった。 1997年(平成9年)3月22日、秋田新幹線開業に伴うダイヤ改正により、夜行列車の運行体系を変更する。奥羽本線寝台特急列車としての「あけぼの」は廃止。従来上越線・羽越本線経由で運行していた「鳥海」の名称を「あけぼの」に変更した。
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