《貞操観念》の正しい読み方
「貞操観念」の正しい読み方
「貞操観念」は「ていそうかんねん」と読む。「貞操観念」の意味解説
「貞操観念」は主に女性が純潔を守り、性的な節制を守ることを美徳とする考え方を意味する言葉である。「貞操」は本来、人として正しいあり方を尊び、その考えを変えないことを意味していた。そこから転じて、肉体的な純潔を守り、性的な事柄に溺れない節制の心という意味になった。貞操の考え方は女性に対して求められるものだったが、これは古くから女性は家同士の結婚に必要な人員という考え方があったためである。結婚は家同士の結びつきを強めるための儀式であり、相手を裏切らないことを示す意味でも女性は他の男性と肉体的な繋がりを持っていないことが重視された。そのため、女性は自身の純潔を守ることが美徳と見なされるようになったのである。「貞」は正しい心、転じて主など目上の人への忠誠心を意味する文字である。「操」は考えを曲げずに身を保つことが本来の意味だ。そこから転じて女性の純潔を意味するようになり、「将来の夫のために己の純潔を守る」という意味を持つ「貞操」となったのである。
なぜ「貞操観念」と読むのか・理由
「貞操観念」と書いて「ていそうかんねん」と読むのは漢字の音読みに沿ったものだが、女性に対してのみ貞操の尊さを求めるようになったのは家同士の結婚という認識が根底にある。結婚は男女の恋愛の発展形ではなく、有力な二つの家が結びつき、より大きな力を持つ一つの組織になるための儀式であった。儀式に対して真摯な姿勢で臨んでいることを示すため、女性には強い貞操観念が求められたのである。性的な事柄はふしだらで汚らわしく、女性は家の結びつきを強めるための必要人員という認識が混ざり合った結果、貞操を是とする考え方、すなわち貞操観念という読み方が定着したのだ。「貞操観念」の類語・用例・例文
「貞操観念」の類語には「純潔」「清純」「貞潔」などがあり、それぞれ「じゅんけつ」「せいじゅん」「ていけつ」と読む。このうち「純潔」「貞潔」は貞操とほぼ同じ用途で使われるが、貞操よりも強い意味を持つ。「清純」は清らかで純粋なものという意味であり、貞操とよく似ているがまったく同じ意味ではない。清純は俗悪な事柄を知らない無垢な心という意味合いが強く、性的な事柄をふしだらと見なす貞操とは異なっている。「近頃の若い者は貞操観念を持っていない」「純潔を保ち続けた人」「あの人は清純なイメージがある」「貞潔が度を越えている人には関わりたくない」などの例文がある。「貞操観念」の英語用例・例文
「貞操観念」の英語表記は「chastity idea」である。例文として「女性に相応しい貞操観念を持っている」を英訳した「I have a chastity idea suitable for women.」がある。- 《貞操観念》の正しい読み方のページへのリンク