《増悪》の正しい読み方
「増悪」の正しい読み方
「増悪」は「ぞうあく」と読む。「憎悪(ぞうお)」と混同しやすい。「増悪(ぞうあく)」は「病状が悪化すること」を指す語であり、医療・医学の分野の用語である。「憎悪(ぞうお)」は「ひどく忌み嫌う」こと。「増悪」の意味解説
「増悪」の意味は、病気の症状などがさらに悪化することである。医学や医療の現場で用いられることが多い。「増」という漢字を使っているように、もともと悪かった状態が、そこからさらに悪くなることを指している。一時的に軽くなったり消えたりした状態から、再び悪くなった場合は「再発」や「再燃」と呼ぶため注意が必要だ。なお、急激に症状が悪化することは「急性増悪」と言われている。ただし、一般的に使われることは少なく、医師が患者へ伝える際には「悪化している」など言い換えられることも多い。なぜ「増悪」と読むのか・理由
「悪」の音読みは「アク」、「オ」である。よい状態にないことや、わるいことを意味する場合は「アク」と読み、不快に思ったり気分がムカムカしたりする場合には「オ」と読むのだ。そのため、「増悪」の場合は「ぞうあく」と読む。「増悪」の類語・用例・例文
「増悪」の類語は、「悪化」や「深刻化」「あっ化」などである。「増悪」の用例・例文
・○○号室にいる患者の病状が増悪したようなので、至急診察をお願いします。
・研修医の頃は、「増悪」のことを「ぞうお」と読み間違えて恥をかく人も少なくないそうだが、医療現場で働くのであれば知っておきたい読み方のひとつだろう。
・日中はそれほど感じないが、夜間に増悪することが多く、最近はあまりしっかり睡眠をとることができていない。
・この薬は、〇〇が含まれている薬と一緒に摂取することで、症状が増悪したとの報告もされているため、飲み合わせには注意が必要だ。
・彼はあの後に急速に容体が増悪し、一ヶ月程度集中治療室で過ごすことになりました。
・「増悪」や「寛解」などといった言葉は、医療用語のため、患者やその家族へ説明する際には分かりやすい言葉に言い換える方が望ましいだろう。
・COPD急性増悪は、命に係わるケースもあるため、気をつけるようにしましょう。
「増悪」の英語用例・例文
「増悪」の英語は「aggravation」「exacerbation」である。「増悪する」の場合は「get (become) worse」などと表現する。「増悪」の英語を使った用例・例文
・Take this medicine to prevent further exacerbations.(これ以上症状が増悪しないように、この薬を飲んで下さい。)
・Her symptoms always seem to get worse in the evening.(彼女の症状は、夕方になるといつも増悪するようだ。)
・If it worsens, please see the doctor again.(もし増悪した場合は、再度受診してください。)
・Patients with acute exacerbations are brought to the emergency room.(急性増悪の患者さんが、救急治療室に運ばれてきます。)
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