命名権
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/06 09:20 UTC 版)
その他の命名権
- 身近な例では、横断歩道橋の命名権が見られる。都道府県や市町村が管理する横断歩道橋(一部を除く)に期限を設けてスポンサーとなる企業の名前が入る。特に名古屋市においては「歩道橋ネーミングライツパートナー事業」として月25,000円以上・契約期間3年以上の条件を設け2021年6月時点で全国最多の市内102橋に愛称を掲示している[40]。
- オープンソースのコンテンツ管理システムであるKinagaCMSが、プロジェクトの継続開発費用の獲得を目的として、当該システムに実装された機能の命名権を販売するキャンペーンを期限を定めずに実施している。[42]
- また、YouTubeでは東海オンエアのてつやの個人所有のチャンネル名の命名権のオークションをグループ内で2022年1月に行い、メンバーの虫眼鏡が200万円で落札。チャンネル名を「おまんじゅう」に改称した[43]。また、同年10月にはヤフオク!にて一般にも対象を拡大し命名権のオークションを再び行い[44]、680万8000円でホスト兼YouTuberの男性が落札した[45]。
- 極めて珍しい例としては、財政難に陥っていた大阪府泉佐野市が、財源を確保するために2012年に市名の命名権売却を発表したケースがある。しかし、実際に候補者を募集したものの応募者はおらず、売却は実現しなかった。
命名権募集中・検討中のもの
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北海道・東北
関東地方
中部地方
- 長野県伊那文化会館
- 長野県動物愛護センター(ハローアニマル)
- 長野県松本平広域公園(信州スカイパーク) - 公園内にある、総合球技場(アルウィン)およびやまびこドームについては、個別での応募も可能としている。
- 伊那スタジアム・伊那市営野球場 - 2施設セットでの募集[47]
- 伊那市陸上競技場[47]
- 伊那市民体育館
- 浜松球場
- 静岡草薙球場
- 豊橋市民球場
- 岐阜県未来会館
- 長良川球場
- 大垣市北公園野球場
- 大垣市民会館
- 津球場
- 四日市霞ヶ浦球場
- 三重県総合文化センター
- 名古屋大学 - 文系4学部・6研究科に在席する約4100名の学生が利用する教務課ロビーの愛称を募集することとした。
中国・四国地方
- 岡山県倉敷スポーツ公園野球場(マスカットスタジアム)
- 広島県立総合体育館
- さぬき市志度音楽ホール
九州地方
- アクシオン福岡
- 福岡県立ももち文化センター
- 北九州市民球場
- 佐賀県総合運動場
- 佐賀県総合体育館
- くま川鉄道
- 熊本県民総合運動公園屋内運動広場(パークドーム熊本)
- 熊本県立総合体育館
- 西原マリンパーク
- 沖縄アリーナ
命名権取得ではない施設
公共性のある施設に企業名・商標名を冠していても、必ずしも他者からの単体での命名権取得によるものとは限らない。主に施設を所有又は運営している(いた)企業が、自身の命名権により自社の企業名・商標・ブランド名を冠する場合が多い。また三越前駅など、企業名の入った鉄道駅の一部は、設置を要望した(あるいは設置資金を拠出した)企業の名称が用いられることがある(事例多数に付き割愛。請願駅の項目も参照のこと)。
下記は命名権取得ではない施設の例。なお、下記の施設に別途命名権による名称がつけられる場合がある。
- ゼビオアリーナ仙台(宮城県仙台市太白区) - ゼビオ所有の体育館。
- 東北電力名取スポーツパーク(宮城県名取市) - 東北電力所有のスポーツコンプレックス。2012年に閉鎖。
- 栃木SC宇都宮フィールド・ブレックスアリーナ宇都宮(栃木県宇都宮市) - いずれも宇都宮市営の施設だが、同市が推進する「施設愛称によるプロスポーツ応援事業」として、無償で宇都宮市を本拠地とするプロチーム名(栃木SC・宇都宮ブレックス)を冠した名称としている。
- 西武ドーム(埼玉県所沢市) - 西武鉄道が所有し、西武ライオンズ(埼玉西武ライオンズの運営法人)が運営管理する野球場。後に命名権を行使し、現在は『ベルーナドーム』の名称を用いている。
- 日立柏サッカー場(千葉県柏市) - 開館時は日立製作所所有のサッカー場、後に日立柏レイソル(柏レイソルの運営法人)に施設譲渡。2018年に命名権により『三協フロンテア柏スタジアム』の名称を用いている。
- サントリーホール(東京都港区) - サントリー芸術財団が運営(森ビルが所有)するサントリーのコンサートホール。
- 明治神宮野球場(東京都新宿区) - 宗教法人明治神宮所有の野球場。
- アリーナ立川立飛(東京都立川市) - 立飛ホールディングスが建設に携わった体育館。
- ぴあアリーナMM(神奈川県横浜市西区) - ぴあが運営するホール。
- 本多の森北電ホール(石川県金沢市) - 北陸電力所有のホール。2009年に厚生年金事業振興団から取得し、石川厚生年金会館から北陸電力会館 本多の森ホールに名称を変更。2023年7月1日に本多の森北電ホールに名称を変更した。
- ヤマハスタジアム(静岡県磐田市) - ヤマハ発動機所有のグラウンド。
- 武田テバオーシャンアリーナ(旧・大洋薬品オーシャンアリーナ、愛知県名古屋市港区) - 武田テバファーマ(旧・大洋薬品→テバ製薬)が所有していた体育館。2023年に名古屋市に譲渡され名古屋金城ふ頭アリーナとなり、企業名が外れた。
- 豊田合成記念体育館(愛知県稲沢市) - 豊田合成が建設した体育館。なお、同社は過去に市内の稲沢市総合体育館の命名権取得し『豊田合成アリーナ(TGアリーナ)』の名称にしていたことがある。
- パナソニックアリーナ・パナソニックベースボールスタジアム(旧・松下電器体育館、旧・松下球場。大阪府枚方市) - パナソニック所有の体育館・野球場。
- 近鉄花園ラグビー場(大阪府東大阪市) - 近畿日本鉄道(近鉄)が所有していたラグビー場。2015年に東大阪市に譲渡され「東大阪市花園ラグビー場」となり、企業名が外れた。
- 日本生命球場(日生球場、大阪府大阪市中央区) - 日本生命保険(日生)が所有していた野球場。1997年閉鎖。
- ワールド記念ホール(兵庫県神戸市中央区) - 正式名称「神戸ポートアイランドホール」。ワールドからの寄付金により建設された。
- 阪神甲子園球場(兵庫県西宮市) - 阪神電気鉄道所有の野球場。なお「甲子園」の名は、球場完成年の1924年(大正13年)が、干支の「甲子」の年に当たることに由来するもので、企業名でも本来の地名由来でもない。
- マツダ体育館(広島県広島市南区)- マツダ所有の体育館。
- ノーリツアリーナ和歌山(和歌山県和歌山市) - ノーリツ鋼機所有の体育館。
- 大塚ヴェガホール(徳島県徳島市) - 大塚製薬所有の多目的ホール。
- 福岡市九電記念体育館(福岡県福岡市中央区) - 開館時は九州電力所有の体育館である「九電記念体育館」だったが、2003年に福岡市に無償譲渡された。2019年閉館。
- DMMかりゆし水族館(沖縄県豊見城市) - DMM.comグループのDMM RESORTSが運営する水族館。
注釈
出典
- ^ 田中 1964, p. 13.
- ^ 田中 1964, pp. 13–14.
- ^ 大村 2010, p. 107.
- ^ 井戸田 2003, p. 150.
- ^ a b 井戸田 2003, p. 151.
- ^ 前田, 本山 & 浦野 2017, p. 176.
- ^ a b 井戸田 2003, p. 152.
- ^ 井戸田 2003, pp. 155–156.
- ^ 田中 1964, p. 15.
- ^ 水野由多加「ネーミングは広告である : ネーミングライツの意義と公共性」『都市問題』第114巻第1号、2023年1月1日、54–63頁、doi:10.32286/00027809。
- ^ 京都会館命名権、ロームに 公募せず売却、市会委紛糾 2011年2月8日 京都新聞
- ^ NHK放送ガイドライン2015 (PDF) . 日本放送協会, pp.21-23, 2018年7月24日閲覧。
- ^ https://ci.nii.ac.jp/naid/120006368708/ 水野由多加(2017)「ネーミングライツ(命名権)についての断章」『関西大学社会学部紀要』49(1), 205-217. https://ci.nii.ac.jp/naid/120006624697 同(2018)「ネーミングライツ(命名権)についての断章(続)」『関西大学社会学部紀要』50(1), 61-74.
- ^ 正平調 - 神戸新聞2011年2月28日
- ^ 京都市美術館 命名権募集 19年度リニューアル開館 50年で50億円 /京都[リンク切れ] 毎日新聞 2016年9月6日
- ^ 京都市美術館 京都市○○○美術館? 命名権売却先を募集 市、50年50億円希望/「公共の文化財」異論も 毎日新聞 2016年9月30日
- ^ 命名権を売却、「京都市京セラ美術館」に 総額50億円 - 朝日新聞、2016年10月7日
- ^ 八王子市:命名権売却「オリンパスホール」好調だが… - 毎日新聞2011年11月17日
- ^ a b c 徹底研究 札幌ドーム<6> - 読売新聞北海道発2011年12月22日
- ^ 「鳩サブレー海岸」にはしません 豊島屋、命名権購入も名前はそのままに - ハフィントンポスト・2014年5月15日
- ^ 呉市に「鶴岡一人記念球場」 呉二河球場の愛称に名将の名 - スポニチアネックス、2019年4月26日、19時16分配信。
- ^ 鈴鹿のシケインがネーミングライツで名称変更,オートスポーツ,2014年3月1日
- ^ 鈴鹿サーキット、武蔵精密工業と二輪用シケインのネーミングライツ契約を締結,オートスポーツ,2018年4月12日
- ^ 「明治神宮野球場 ヒップバーシート」名称変更のお知らせ - 東京ヤクルトスワローズ
- ^ 2022-23シーズンオフィシャルスポンサー新規契約締結のお知らせ レバンガ北海道 2022年10月25日
- ^ 中国、政権交代で列車名も変更 「和諧」が「聯通」に
- ^ [1]
- ^ Bリーグ初!レバンガ北海道ホームゲームにおける「タイムアウトネーミングライツ」契約のお知らせ レバンガ北海道 2022年10月13日
- ^ BCリーグ命名権(ネーミングライツ)について - BCリーグニュース(2014年2月25日)
- ^ 『ターキッシュ エアラインズとネーミングライツパートナー契約』(プレスリリース)日本プロバスケットボールリーグ、2014年9月25日 。
- ^ 『明治安田生命保険相互会社とJリーグタイトルパートナー契約を締結』(プレスリリース)日本プロサッカーリーグ、2014年12月16日 。2016年2月11日閲覧。
- ^ リーグ名変更について - 関西独立リーグ(2020年5月1日)
- ^ 【一般財団法人さわかみ財団様とネーミングライツ契約締結(継続)】 - 関西独立リーグ(2021年4月1日)2021年4月1日閲覧。
- ^ 九州アジアリーグ公式サイト(2021年9月13日閲覧)
- ^ (短信)BC新潟、新球団名発表 オイシックスが命名権日本経済新聞2023年10月27日 2:00
- ^ 2軍参入ハヤテの球団略称は「くふうハヤテ」命名権取得した会社代表の穐田誉輝氏の妻は菊川怜日刊スポーツ2024年1月16日19時2分
- ^ 『よみがえれ!ライオンズ 第一部 揺れる球団⑦ 【幻影】“市民球団”カープが証明 船頭多くして崩壊』 - 西日本スポーツ・1978年10月3日。
- ^ 富山GRNサンダーバーズ命名権発表のお知らせ 富山GRNサンダーバーズ公式サイト 2015年2月26日配信
- ^ “株式会社滋賀ユナイテッドのネーミングライツパートナー契約締結のお知らせ”. ベースボール・チャレンジ・リーグ (2019年1月15日). 2019年11月2日閲覧。
- ^ 「ごまたまご歩道橋」…!? 名古屋に“愛称付き”の歩道橋が一番多い理由とは? - BIGLOBEニュース2021年6月21日
- ^ “歩道橋ネーミングライツパートナー事業について”. 名古屋市緑政土木局. 2021年3月17日閲覧。
- ^ “各種機能のネーミングライツ - KinagaCMS8”. KinagaCMS8. 2022年6月1日閲覧。
- ^ (日本語) 【衝撃の名前】革命的新ビジネス!!命名権オークション開廷!!! 2022年9月15日閲覧。
- ^ (日本語) このチャンネルの命名権オークションを開催します。 2022年9月15日閲覧。
- ^ (日本語) このチャンネルの名前が決定しました。 2022年10月25日閲覧。
- ^ “経営苦境の札幌ドーム 年間2億5000万円で命名権募集”. 北海道新聞社. (2024年1月9日) 2024年2月26日閲覧。
- ^ a b 市有施設の命名権者(ネーミングライツスポンサー)を募集について - 伊那市(2017年9月1日)
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