無骸流
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「無限の住人の登場人物」の記事における「無骸流」の解説
尸良(しら) 声 - 三木眞一郎 / 奈良徹 / 演 - 市原隼人 太陽柄の着物を着た剣士。江戸期日本橋の長浜出身。16歳から金銭と引き換えに人を殺して生活していた。相手の四肢を切断して無抵抗状態にしてからの弄り殺しを好み、女を犯しながら刺殺するという手口で性的快楽を得るなど、残虐非道な性格である。白鞘で刀身の背が鋸刃になっている直刀・ホトソギ(女陰削ぎ)を持ち、鋸状の刀身は嬲り殺すのに使用する。百琳加入の半年ほど後に無骸流に入り、30人以上の逸刀流剣士を殺害した。万次を捜索していた際に、凶が懇意にしていた遊女・恋を惨殺したことから、凶から仇として狙われる。その後、万次の元を訪れて共闘を持ちかけ、共に宿場町で天津影久を待ち伏せるが、替え玉に欺かれて逆上し、刺客2人を弄り殺した上に替え玉の遊女を拷問・強姦し、それを咎めた凜をも手にかけようとしたため、万次に右腕を斬り落とされた。この時の万次への恨みから、自分で右腕の傷口の肉を削ぎ落とし、骨を削り上げて鋭利な凶器に仕立てた。この苦痛によって白髪となる。さらに逸刀流に無骸流の情報を売って手形を入手し、甲州街道で万次を襲うが、万次が連れてきた凶に阻まれ、死闘の末に今度は左手を切断され滝壷に落とされた。それでも左目の視力と痛覚を失いながらも生還し、幕府に拾われ、川上練造に身の回りの世話をさせながら江戸城地下に幽閉されていた。凜と万次が江戸城から脱出する際に姿を現し、万次の左腕を奪って復讐を宣言し、混乱に乗じて江戸城を脱出する。常陸への道中、雪の中で凜を人質として沼に浸けた状態で万次と再戦。万次の左腕を移植されて不死となっていた。凛の窮地を知り戦いを放棄した万次を追う途中、凶戴斗の乗る馬にはねられ、凶と再戦する。不死の優位で凶に手傷を負わせたところに目黒が乱入する。動きの速い目黒を捕まえたところに、たんぽぽに救われた万次が戻ってきて再戦。戦いを優位に進めるも右目を潰され、そこに凶が馬で乱入し、最後は万次に仕留められる。凶によって万次の左腕は奪還され、練造の眼前で、雪の中で野犬の群れに食われて果てる。 百琳(ひゃくりん) 声 - 豊口めぐみ / 林真里花 / 演 - 栗山千明 金髪・高下駄で姉御肌の美女。「にゃはは」と特徴的な笑い方をする。真理路と組んで逸刀流を狩っていた。腕に装着した折りたたみ式のボウガンのような武器・群踏(ぶらふま)で猛毒が塗られた矢を放つ。高下駄には小刀が仕込まれている。万次達と接触後、加賀へ向かった凜を追う万次に手形を手に入れさせるため、偽の書簡を使って手形を奪おうとして逸刀流をおびき寄せ、さらに彼らとの戦いで窮地に陥っていた万次を助ける(奪った手形は血に染まって役に立たなかった上、宗理からは「自分のところにくれば、手形などいくらでも出した」と言われた)。その後、尸良の裏切りで逸刀流数名に拉致され、苛烈な拷問・陵辱を受けるが、無骸流の黒幕については吐かず、偽一により救出された。無骸流解党後、行方不明の万次を探し出そうとする凛に協力し、囚人達の家族を扇動して江戸城を混乱に陥れ、万次の救出に力を貸した。逸刀流に拷問・陵辱された際に妊娠しており、偽一がその子を育てることになった。逸刀流が常陸へ向かう際には、身重ながらも偽一と共に追撃に参加し、逸刀流門下生らと交戦する。元の名は、武家・早川霞江斎(はやかわ かこうさい)の妻・早川百(ひゃく)。夫が後継になれないことを理由に娘を、病弱を理由に息子を斬り捨てたため、我を失って夫を刺殺し、死罪人となっていたところを吐に身請けされた。宗理とは夫を通じての知り合いで、普段の飄々とした態度と裏腹の、真面目な一面を指摘されている。金髪は地毛ではなく、髪についた息子の血を落とそうと南蛮の薬で脱色したものである。普段は黒髪の鬘を被っている。 真理路(しんりじ) 声 - 内田夕夜 / 小林親弘 百琳と共に行動する冴えない男。背中に薔薇の柄がある着物を着ている。もとは呉服問屋の丁稚で、盗みを働いて死罪人となった後、無骸流に加わり百琳の補佐を務める。羅紗緬の娘だった母と同じ金髪である百琳に母の面影を見出し惚れているが、なかなか言い出せずにいた。尸良の裏切りで逸刀流の襲撃を受けた際、数名を相手に大立ち回り百琳を救おうとするが、最後は鬼抜に斬られ、ダイイングメッセージを遺して死亡した。 偽一(ぎいち) 声 - 森川智之 / 白熊寛嗣 / 演 - 北代高士 スキンヘッドに黒い丸眼鏡をかけた男。元は船大工であり、病に侵された息子の薬代のため盗みを働き、死罪人となった後、無骸流の一員となった。手錠のような独特の形状の鎖鎌・錦連 三途ノ守(かねつち みとのかみ)を使い、60人もの逸刀流剣士を殺害した。冷静かつ寡黙な人物で敵には容赦しないが、使命で傷を負い戦えなくなった百琳を気遣い、情婦を庇って情報を洩らした逸刀流の剣士糸伊を見逃すなど、人情を解する面もある。東海道にて襲撃した糸伊から、天津影久が加賀にある心形唐流の道場へ向かっていることを知り、凜にそれを告げる。天津影久の加賀行きの間、吐と共に統主不在の逸刀流を騙し討ちにし、副将格9名を殺害。また加賀から戻った万次を吐のもとへ連れて行くことを条件に、百琳を放免させた。無骸流解党の後、息子の死と帰属すべき組織の解体によって生きる望みを失い、浮浪者として生活していたが、百琳に発破をかけられ、凜に万次救出のための情報を提供した。その後、恩義ある吐に報いるために六鬼団と共に常陸へ向かう逸刀流の追撃に加わり、阿葉山との死闘の末に勝利を収める。その後、満身創痍の状態で槇絵と戦うも右腕を切り落とされ敗北した。逸刀流壊滅後は下駄の商いを行っている。 真琴(まこと) 声 - 羽多野渉 / 梅田修一朗 / 演 - 平岡拓真 芳町で男娼をしていたところを身請けされた少年。密偵として逸刀流に潜入し、阿葉山の世話役をしながら無骸流に情報を流していた。阿葉山自身も真琴が密偵であることには気づいていた。逸刀流壊滅ののち姿をくらましていたが、阿葉山に見つかり、斬りかかったところを返り討ちにされ、死亡した。 葦屋(あしや)・葛屋(くずや) 声 - 鈴木琢磨、田中完 / 井川秀栄、田島章寛 籠持ちに偽装した2人組。籠に乗せた凶を暗殺しようとするが、返り討ちにされ、2人とも死亡した。死に際に首謀者の名を問われ「アカギ」と言い残した。吐曰く「二人でようやく一人前」。 吐鉤群(はばき かぎむら) 声 - 菅生隆之 / 中田譲治 / 演 - 田中泯 幕府の新番頭。柄に龍の紋様が刻まれた太刀・鴉鷺(あろ)を持つ居合の達人で、純粋な剣の腕では作中最強の一人で、芸達者御用達の師範。家族に正妻の志摩と息子の索太郎がいるほか、愛人の香(きょう)とその隠し子・燎がいる。天津に、逸刀流を幕府の剣術指南役とする話を持ちかけるが、その裏で無骸流を使って逸刀流剣士の暗殺工作を進めていた。天津が加賀にいる間に、逸刀流の幹部を集めた宴席の場で食事に毒を盛り、動けなくなったところを偽一と共に暗殺して逸刀流を壊滅状態に追い込んだ。また、万次の不死に興味を抱き、万次を江戸城地下に監禁し、夥しい数の罪人を犠牲にして不死力解明のための人体実験を行うも、凜と瞳阿の潜入により失敗し、左目を失った。城下を混乱に陥れた責任を問われて切腹を命じられるが、それまでの期日を逸刀流の殲滅に費やすことを決意し、新たに私兵隊・六鬼団を結成し、逸刀流残党の捜索と統主・天津影久の追討に執念を燃やす。那珂湊にて天津と死闘を繰り広げ、敗死した。
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