免疫理論の歴史とは? わかりやすく解説

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免疫理論の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/24 09:17 UTC 版)

免疫 (医学)」の記事における「免疫理論の歴史」の解説

免疫概念数千年の間人類の興味引いていた。前史時代病気対す考えは、超自然的な力原因で、神あるいは敵のそばで魂に尋ねてきた、悪い行い悪魔考えを神が罰する形が取られたものとされた。 ヒポクラテス19世紀の間には科学的方法基礎作られ病気4つの気質(血、粘液(痰)、黄色胆汁黒色胆汁)の1つ変化するバランス崩れることに帰せられた。 この期間に人気があったのは瘴気論である。コレラ黒死病は"悪い空気"の有毒な形である瘴気によって起こるとされた。 誰でも瘴気接触する病気罹った近代的な言葉免疫immunityラテン語のimmunisに由来する兵役サービス納税、あるいは他の公共へのサービスからの免除意味している。 書いた記録に「免疫概念最初に現れるのは、アテネトゥキディデスによってBC430年に書かれたものである。彼は「病人死にそうな人は病気から回復した人々によって手厚く看護された。なぜなら彼らは病気経過分かっており彼ら自身はもう心配はなかったから。そして以前病気罹ったものは2回は罹らず死ぬことはない」と記した免疫(immunes)なる言葉がBC60年頃詩人マルクス・アンナエウス・ルカヌスによって詠まれ叙事詩ファルサリア中にも見受けられる。彼は北アフリカ部族蛇毒抵抗性描写した特定の病気病原体によって引き起こされる免疫immunity)についての記述最初に臨床的視点なされたのは、おそらくイスラム医者アル・ラーズィーによって書かれた『Kitab fi al-jadari wa-al-hasbah』(天然痘および麻疹についての論文翻訳1848年)であるだろう。論文中彼は天然痘麻疹臨床描写行い、これらの特定の病気起こすものに接触する長続きする免疫immunityがつくことを示した(彼は免疫immunityと言う言葉を使わなかったのだが)。 しかし誕生後間もない科学である免疫学が、いかに細菌病気起こすか、そして感染後いかに人の体がさらに障害受けないよう抵抗力獲得するのかの説明始めるまで、ルイ・パスツールによる病気の病原体説まで待たねばならなかった。 受動免疫による治療ポントスミトリダテス6世に始まるだろう。彼は毒に対して自身強固にしたいと思い抵抗力付けるために毎日致死量以下の毒を飲んだミトリダテス地球上あらゆる毒から身を守るために宇宙解毒者になるとも言った。 約2,000近くの間毒は病気の原因最も近いものと考えられルネサンス時代様々な物質複雑な混合物、これはミトリデイトと呼ばれたが、それが中毒治癒用いられた。 この治療法改良版は『Theriacum Andromachi』で、19世紀までよく用いられた。 1888年エミリー・ルーとアレキサンドル・イェルサンはジフテリア菌毒素単離した。そして1890年ベーリング北里によってジフテリア破傷風対す免疫基づいて抗毒素発見された後、抗毒素近代治療免疫学の主要で最初の成功となったヨーロッパで能動免疫導入始められ、その試みに天然痘含まれていた。しかしながら免疫処置少なくとも千年の間様々な形存在していた。 免疫処置最初に用いたのは知られていないが、AD1,000年頃であり、中国人天然痘かさぶた作られ粉末乾かし吸い込むというような免疫処置の形となるものを実際に行い始めていた。 15世紀頃のインドオスマン帝国東アフリカで、(天然痘かさぶたの粒から作った粉末用いて皮膚を突くことによって)あばたを作ることはごく普通のことになっていた。 このあばた作り18世紀初めメアリー・ウォートレー・モンターギュ嬢によって西洋紹介された。 1796年エドワード・ジェンナー死んでいないウイルスだが天然痘対す免疫誘導する牛痘用いたより安全な接種法導入したジェンナー取ったやり方成功とそれが一般的に認められたことは、その後19世紀終わりワクチン接種性質一般性パスツールによって導き出され発展したことへつながった

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