月経困難症 月経困難症の概要

月経困難症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/04 06:04 UTC 版)

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月経困難症
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
婦人科
ICD-10 N94.4-N94.6
ICD-9-CM 625.3
DiseasesDB 10634
MedlinePlus 003150
eMedicine article/253812
Patient UK 月経困難症
MeSH D004412
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解説

器質的疾患を伴わない「原発性月経困難症」と、器質的疾患を伴う「続発性月経困難症」に分類される。

高齢の女性の場合、生理中に痛みが伴う場合は子宮内膜症粘膜下筋腫(子宮の内側(子宮腔)寄り)、筋層内筋腫(子宮壁の肉の中)、漿膜下筋腫(子宮の外側寄り)が原因であることが多い[3](続発性月経困難症を意味する)。まれな例として、生殖器奇形がある[4]

月経困難症は20%-90%の妊娠が可能な年齢の女性に起こると推定される[1]。月経困難症は最も一般的な月経異常である[2]。生理痛はたいてい初潮から1年以内に起こるようになる[1]。根本的な問題がない限り年齢と共にまたは出産を期に改善されることが多い[2]。 過多月経(出血が多い月経)、不正周期月経、12歳より若く初潮が発生した女性、低体重の女性に起こりやすい[1]

妊活、性的に活発な人は内診または超音波を使った検査が診断に良いとされる[1]子宮外妊娠骨盤腹膜炎間質性膀胱炎、慢性的な骨盤の痛みは生理痛には含まれない[1]

治療

月経困難症は定期的に運動する人や若いときに子供を出産してる人には起こりにくい[1]。治療の一環としてヒートパッドが使われる[3]。症状を緩和する医薬品では、非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID、鎮痛薬) のイブプロフェン避妊用女性ホルモン剤IUD(子宮内避妊システム)がある[1][3]ビタミンBまたはマグネシウムの服用も緩和効果がありえる[2]ヨガ鍼灸マッサージも用いられる[1]。器質的な問題がある場合は手術による治療が有効な場合がある[2]

なお2014年には、ヤーズ錠(経口避妊薬)に対する安全性速報が出されており、血栓症が疑われる、足の急な浮腫や痛み、息切れ、胸痛、頭痛、麻痺、言語障害、視力障害に注意するための警告表示が追加された[5]

レビュー

2018年のシステマティックレビューは、月経困難症にアロマテラピーが有効とした[6]。同年のレビューは、ヨガも有効だとし、効果の大きさを測るための研究が必要である[7]。同年、鍼や電気鍼では49つのランダム化比較試験をメタアナリシスし、症状や痛みを鎮痛薬(NSAID)より大きく緩和するとした[8]。11のランダム化比較試験をメタアナリシスし、運動が有益な可能性があるが質の高い試験が必要だとした[9]。同年、温熱療法は6つのランダム化比較試験があり有効とした[10]。同年、NSAID系鎮痛薬に対するネットワークメタアナリシスでは、様々なNSAIDで72のランダム化比較試験を分析し、チアプロフェン酸フルルビプロフェンで効果と安全性のバランスが良いとした[11]。同年、経口避妊薬は子宮内膜症に関連する月経困難症に有効の可能性があるが、ランダム化比較試験は2件しか見つからず根拠の質は低い[12]


  1. ^ a b c d e f g h i j k l m Osayande, AS; Mehulic, S (1 March 2014).
  2. ^ a b c d e American College of Obstetricians and Gynecologists (Jan 2015).
  3. ^ a b c "Menstruation and the menstrual cycle fact sheet".
  4. ^ 筒井建紀、続発性月経困難症の原因としての生殖器奇形 産婦人科の進歩 61巻 (2009) 3号 p.285-289, doi:10.11437/sanpunosinpo.61.285
  5. ^ “月経困難症治療剤ヤーズ配合錠による血栓症について” (pdf) (プレスリリース), 医薬品医療機器安全機構, (2014年1月), https://www.pmda.go.jp/files/000147579.pdf 2018年11月25日閲覧。 
  6. ^ Song JA, Lee MK, Min E, Kim ME, Fike G, Hur MH (2018-08). “Effects of aromatherapy on dysmenorrhea: A systematic review and meta-analysis”. Int J Nurs Stud: 1–11. doi:10.1016/j.ijnurstu.2018.01.016. PMID 29729556. 
  7. ^ McGovern CE, Cheung C (June 2018). “Yoga and Quality of Life in Women with Primary Dysmenorrhea: A Systematic Review”. J Midwifery Womens Health. doi:10.1111/jmwh.12729. PMID 29902363. 
  8. ^ Woo HL, Ji HR, Pak YK, et al. (June 2018). “The efficacy and safety of acupuncture in women with primary dysmenorrhea: A systematic review and meta-analysis”. Medicine (Baltimore) (23): e11007. doi:10.1097/MD.0000000000011007. PMC: 5999465. PMID 29879061. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/pmid/29879061/. 
  9. ^ Matthewman G, Lee A, Kaur JG, Daley AJ (September 2018). “Physical activity for primary dysmenorrhea: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials”. Am. J. Obstet. Gynecol. (3): 255.e1–255.e20. doi:10.1016/j.ajog.2018.04.001. PMID 29630882. 
  10. ^ Jo J, Lee SH (November 2018). “Heat therapy for primary dysmenorrhea: A systematic review and meta-analysis of its effects on pain relief and quality of life”. Sci Rep (1): 16252. doi:10.1038/s41598-018-34303-z. PMC: 6214933. PMID 30389956. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6214933/. 
  11. ^ Feng X, Wang X (2018). “Comparison of the efficacy and safety of non-steroidal anti-inflammatory drugs for patients with primary dysmenorrhea: A network meta-analysis”. Mol Pain: 1744806918770320. doi:10.1177/1744806918770320. PMC: 5987898. PMID 29587566. https://doi.org/10.1177/1744806918770320. 
  12. ^ Jensen JT, Schlaff W, Gordon K (July 2018). “Use of combined hormonal contraceptives for the treatment of endometriosis-related pain: a systematic review of the evidence”. Fertil. Steril. (1): 137–152.e1. doi:10.1016/j.fertnstert.2018.03.012. PMID 29937152. 


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