川崎市交通局
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車両
車種
かつて川崎市交通局では地域振興策として、市内に工場があったいすゞ自動車(川崎区殿町のいすゞ川崎工場、2004年閉鎖)、三菱ふそう(中原区)の2社の車両を全営業所で導入していた[4]。いすゞ車は純正車体と富士重工製車体[4]、三菱車は呉羽車体を採用していた[4]。
エアロスターの車体は三菱ふそうバス製造(当時:三菱自動車バス製造)に一本化されるまでは、呉羽自動車工業(のち新呉羽自動車工業)製車体のエアロスターKを導入していた。
公害が深刻な社会問題となった川崎市では低公害車の導入に積極的に取り組み[4]、1991年に日野・ブルーリボンHIMRの試験運行に参加したことを契機に、1993年からは日野自動車製の車両導入が再開された[4]。1994年のCNG車導入に際してUA試作CNG車を導入したことにより、日産ディーゼル(現:UDトラックス)製の車両も導入されるようになった[4]。その後は指名競争入札制度により、国産ディーゼル4社の車両が導入[4]されるようになった。日野車は純正車体[4]、日産ディーゼル車は富士重工製車体を採用していたが[4]、富士重工のバス架装事業撤退後は西日本車体工業製の車体に切り替えられた[4]。
2009年までは観光・高速バスタイプの車両を保有していた。元はアクアライン高速バス用であったが、2004年の高速バス撤退後は貸切バスや、ミューザ川崎シンフォニーホールでのコンサート開催時に不定期運行される臨時バス「快速ミューザ」(運行経路は川崎駅 - 宮前平駅 - 新百合ヶ丘駅)専用車として使用されていた。高速車は、1997年のアクアライン開通時に導入された日産ディーゼル・スペースアロー2台(2009年除籍)と、2001年に横浜市交通局から中古購入した日野・セレガ1台(2006年除籍)の2種類で、ともに補助席付き60人乗りであった。その後「快速ミューザ」が運行される際は、かわさきノルフィンのラッピングが施された一般路線用の車両で運行された。
なお、車両整備のほとんどは自局の営業所内の整備工場で行っているが、一部は市内の自動車修理工場へも委託されている。
2024年2月28日、最後の日産製(4000番台)車両が引退したことにより、日産ディーゼル車は全廃となった。
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いすゞ車
純正車体 -
いすゞ車
富士重工製車体 -
日産ディーゼル車
富士重工製車体 -
日産ディーゼル車
西日本車体工業製車体 -
三菱ふそう車
純正車体 -
日野自動車製ノンステップバス
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日野・レインボーHRの7m車
1台のみ在籍 -
日野・ブルーリボンシティワンステップ
1台のみ在籍 -
日野自動車製ハイブリッドバス
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いすゞ製エルガハイブリッドバス
カラーリング
車両の塗装は基本的に、上半分がスカイブルー、下半分が白の塗り分けとなっている。1972年に塗装を変更する際、当時は公害のイメージが強かった川崎を、公害のない青い空と白い雲のイメージにしようという願いを込めて制定されたカラーリングで、川崎市の清掃車も同じ色である。ただし、清掃車は1980年代後半にこのカラーリングに変更され、それ以前は上半分が薄い緑で下半分が黄色のカラーリングだった。
旧塗装は、川崎市と同じく市内に大規模工業地帯を有し、公害都市として知られていた尼崎市にかつて存在した公営バス・尼崎市交通局の昭和40年代までの購入車とよく似たカラーリングであった。
座席シートには、川崎南部・中部・北部を代表する観光施設である、川崎マリエン・川崎市市民ミュージアム・日本民家園の保存家屋の絵柄が描かれていた(高速・貸切車を除く)。しかし2007年度以降の購入車では座席の絵柄は省略されたため、その後の車両代替により消えつつある。
1997年から2009年まで在籍していた、元アクアライン高速バスの塗装は、エメラルドグリーンをベースに白い2本の弧と水玉模様が描かれていた。「快速ミューザ」に転用される際にも塗装は変更せず使用していた。
近年はラッピングバスも多数ある。2016年にはハローキティの川崎市バス・ナビゲーター就任を記念し、かわさきノルフィンとハローキティのコラボレーションラッピングバスが登場した。車両前面の川崎市章がキティのリボンに差し変わっている。
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100円バス専用塗装
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川崎市バス60周年記念塗装
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かわさきノルフィンラッピング
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音楽のまち・かわさきラッピング
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ノルフィン・ハローキティラッピング
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ノルフィンラッピングの社用車
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藤子・F・不二雄ミュージアム シャトルバス
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藤子・F・不二雄ミュージアム シャトルバス
仕様
2007年3月18日にはPASMOが導入された。これにより順次小田原機器製の運賃箱に置き換えを行い、3月までに全車両への置き換えが完了した。
車内は一般的な前向き座席で、優先席は横向き座席となっており、優先席部分の吊革はオレンジ色となっている。2009年度購入車から、窓ガラスにUVカットのグリーンガラスを採用している。
従来は無線機が設置されていなかったが、2013年現在では運行管理体制強化の一環として、全車両に非常時連絡用無線機が運転席に設置され、営業所と乗務員との間で連絡をする際に使用されている。
中扉のブザーは一般的な一打点式だが(一部の日野車と三菱ふそう車はスピーカーや音色が異なる。乗降時には運転席でもブザーが鳴る)、2011年度以降の購入車ではチャイム音を採用し、ドア開閉ランプも装備している。
従来はLED式・時刻表示付きの車内案内表示装置を装備していたが、2012年4月以降は液晶式の車内案内表示装置への交換が進められ、年内に交換が完了し、2012年度購入の新車では最初から装備している。これにより多言語表示が可能となり、行先や停留所名などが英語・中国語(簡体字)・韓国語(ハングル)でも表示されるようになった。同時に自動放送のアナウンスも更新され、駅など主要バス停発着時には行先などの英語放送が追加され、放送の声も変更されている。
2021年度導入の3042号車より、白色LEDを行き先表示器に採用している。
車両番号
S | 40 | 01 |
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営業所 | メーカーと 仕様(低公害車) |
固有番号 |
川崎市交通局の車両番号は、アルファベット1文字と、4桁の数字で構成される。貸切専用車はメーカーを問わず3桁で、500番台が付与される。付番規則は以下のとおり[26]。
例の場合、Sは塩浜営業所、4000番台は日産ディーゼル車の低公害車であることを示す。
- アルファベット:所属営業所
- 営業所記号は#営業所を参照。
- 数字の上1桁:車両メーカー
- 上2桁でメーカーと仕様(低公害車)を表す。
- 1000番台:いすゞ自動車(低公害車)
- 1700・1800番台:いすゞ自動車(それ以外)
- 2000番台(全廃):三菱ふそう(低公害車)
- 2700・2800番台:三菱ふそう(それ以外)
- 3000番台:日野自動車(低公害車)
- 3300・3400番台:日野自動車(それ以外)
- 4000番台(全廃):日産ディーゼル(低公害車)
- 4400番台(全廃):日産ディーゼル(それ以外)
- 500番台(全廃):貸切専用車
- 1000番台:いすゞ自動車(低公害車)
- 上2桁でメーカーと仕様(低公害車)を表す。
- 数字の下2桁:固有番号
- 通し番号で付番される。番号が99まで到達すると00に戻り、上2桁目の数字が1つ繰り上がる。
廃車車両の譲渡
川崎市交通局で除籍された車両の多くは、日本国内の地方事業者に譲渡されている。2000年以降、神奈川県を含めた首都圏が自動車NOx・PM法による排出ガス規制強化地域に指定され、車両の使用年数が短くなったことなどから同年以降増加し、譲渡先は北海道から沖縄県まで広範囲に存在する。さらにミャンマー・インドネシア・スリランカなど海外にも輸出されている。
注釈
出典
- ^ “川崎市交通局 市バス”. 川崎市役所. 2018年5月24日閲覧。
- ^ a b c “川崎市バス:市バスの歴史”. 川崎市 (2011年4月1日). 2018年1月31日閲覧。
- ^ a b “3月1日(月) 新百合ヶ丘駅の乗場変更および新10系統の当社単独運行化のお知らせ | サイトのタイトル”. www.odakyubus.co.jp. 2021年11月23日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs bt bu bv bw bx 加藤佳一『バスジャパンハンドブックシリーズ R60 川崎市交通局』BJエディターズ・星雲社、2007年1月1日。ISBN 978-4-434-10232-5。
- ^ 『バスラマエクスプレス No.03 日産ディーゼル 高福祉バス・低公害バス』ぽると出版、1997年9月15日、32頁。ISBN 4-938677-63-6。
- ^ 菅生車庫(旧菅生営業所)乗車券販売窓口 営業時間変更のお知らせ(川崎市バスホームページ)2021年3月3日閲覧。
- ^ “市バス料金改定の実施について(令和4年10月1日から市バスの乗車料金が変わります)”. 川崎市 (2022年8月26日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ a b 加藤佳一『バスジャパンニューハンドブックシリーズ 31 小田急バス・立川バス』BJエディターズ・星雲社、2000年8月1日。ISBN 4-7952-7796-6。
- ^ 市バスの料金改定に係る国土交通省への認可申請について
- ^ た83系統 たまプラーザ駅から向丘遊園駅南口までの乗車料金
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の4
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 別表第10
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第4条第2項
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の10
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第27条
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の6
- ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の2第7項
- ^ a b バス共通カード及び磁気式1日乗車券(大人・小児)の取扱い終了について 川崎市交通局「お知らせ」:2010年3月26日発表[リンク切れ]
- ^ a b バス共通カード及び磁気式カード1日乗車券(大人400円券・小児200円券)の利用終了と払戻しについて
- ^ a b 川崎市交通局ニュース:第17号(裏面) (PDF) - 平成22年10月
- ^ “特殊1日乗車券(1日乗車券の項)”. 川崎市交通局. 2017年12月11日閲覧。
- ^ a b c 高齢者外出支援促進事業 川崎市公式サイト
- ^ a b 川崎市ふれあいフリーパス 川崎市公式サイト
- ^ 福祉パス(無料の高齢者フリーパス)について知りたい。 川崎市公式サイト
- ^ 障害者乗合バス(市営バス・民営バス)運賃の割引
- ^ 加藤佳一『バスジャパンハンドブックシリーズ R60 川崎市交通局』BJエディターズ・星雲社、2007年1月1日、41頁。ISBN 978-4-434-10232-5。
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