川崎市交通局 運賃・乗車券類

川崎市交通局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/25 06:04 UTC 版)

運賃・乗車券類

詳細および最新の情報は、川崎市公式サイト「川崎市交通局 市バス 運賃」を参照。

均一料金制を採用しており、運賃は大人220円・小児110円(現金・IC同額、2022年10月1日から[注釈 1])。ただし深夜バスは、大人440円・小児220円。川崎病院線は大人・小児とも支払い方法にかかわらず100円[9]。かつて運行していた臨時快速バス「ミューザ」は支払方法に関わらず大人420円・小児210円、2022年9月30日までは、た83系統でたまプラーザ駅で乗降する場合は支払方法に関わらず大人220円・小児110円[10]、乗降方式は前乗り後降りである。

深夜普通乗車料金は先に記したとおりだが、一日乗車券及び定期乗車券を持参する場合には、半額で利用することが出来る。[11]

PASMOに関しては、2007年3月18日のサービス開始と同時に、東京都交通局都営バス)などとともに全線で提供開始された。PASMOやSuicaの利用履歴には「川崎市B」と表示・印字される。

乗継割引

基本的に1乗車毎に運賃の支払いが必要となるが、例外的に乗り継ぎの系統が限定[12]されるものの、市民の通院の便宜を図るため、井田営業所 - 川崎市立井田病院、鷲ヶ峰営業所 - 聖マリアンナ医科大学の乗り継ぎの場合に、申し出により一乗車となる扱いがある[13]

また西菅線では、本線と支線を城下(京王稲田堤駅停留所で乗り継ぐ場合には、乗り継ぐ前の車内で乗継券を半額で購入することができる扱いがある[14]

定期券

2007年11月26日より、一日乗車券と同様に、定期券情報をICカードに書き込んだIC定期券を全線で導入した。なお、6ヶ月定期券および6ヶ月の端数日付通学定期乗車券はIC定期券でのみ発行される[15]

環境定期制度を実施しており、通勤定期券所持者に同伴する同居の家族(条文では2親等以内の親族)は、土日祝日に半額料金で利用できる[16]

一日乗車券

一日乗車券も存在し、大人550円(小児280円)に設定されている(深夜バス快速ミューザはこのほかに大人220円・小児110円の運賃が必要)。

また他社局ではあまり類を見ないと思われる「一日家族乗車券」も設定されていた。料金は800円で、一回の乗車につき同居の家族(条文では2親等以内の親族)が大人・小児合わせて3人まで、一日何回でも利用できた。ただし土日祝日とお盆、年末年始以外は1人でしか利用できなかった[注釈 2][17][注釈 3]

なお、家族一日乗車券は発売、使用共に終了したため現在利用することは出来ない。

一日乗車券については、PASMO導入以降はPASMOやSuicaで利用できる。家族乗車券は当面従来どおり磁気券のままの予定。なお、磁気式一日乗車券は2010年6月30日をもって発売を終了、同年10月31日をもって利用を終了した。利用終了翌日である11月1日から5年間、払い戻しの取扱いを実施している[18][19][20]

ほかに障害者向けとして、特殊一日乗車券(大人200円・小児100円)が磁気式で運用されていた[21]。ただし、IC一日乗車券や家族一日乗車券と違い車内販売は行っておらず、各営業所または川崎・溝口の販売窓口にて各種障害者手帳などを提示の上、現金で購入する必要がある。なお、定期券販売を他社に委託している武蔵小杉案内所(東急バス)・新百合ヶ丘案内所(小田急バス)での販売は行っていない。

なお2011年9月3日〜12月31日まで「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム開館記念乗車券」としてスクラッチ式の一日乗車券が発売された。料金は発売時点のIC一日乗車券と同じ大人400円、小児200円。利用期間は2011年9月3日から2012年3月31日まで。

過去の制度

かつて横浜市内の高田町・西原で乗降する場合には、横浜市内均一運賃が適用され、乗車時に乗務員に行き先を告げる申告制運賃となっていたが、横浜運賃取り扱いは2007年2月28日に廃止され、同年3月1日からは川崎市内のみの利用と同額になった。なお2007年の時点では川崎運賃は大人200円・小児100円、横浜運賃は大人210円・小児110円で、横浜運賃の方が10円高かった。

また、横浜市交通局発行の地下鉄・バス共通「マリンカード」(発売終了)も利用可能であった(ただし、青色の「共通カード取扱車」ステッカーが貼られている車両のみ)。

川崎市バスにおけるバス共通カードの取扱いについては、2010年6月30日をもって発売を終了、同年10月31日(ただし川崎市バス以外の社局での利用については同年7月31日)をもって利用(川崎市バス専用カード及びマリンカードを含む)を終了した。川崎市交通局発行のバス共通カードについては、利用終了翌日である11月1日から5年間、手数料なしで払い戻しの取扱いを実施している[18][19][20]

福祉優待制度

このほかに交通局の制度ではないが、高齢者・障害者の社会参加を促進するため、川崎市の制度として以下の福祉乗車制度があり、市内の路線バス運賃が減免される。詳細は脚注リンクおよび、川崎市公式サイト「障害者の交通に関する助成・割引等」を参照。

対象路線は川崎市交通局だけではなく、川崎市内を運行する民営バスも対象となる。なお市内を通行する路線であっても、横浜市営バス、コミュニティバス稲城市iバス)、高速バス、空港連絡バスは対象とならない[22][23]

市内に住民登録する70歳以上の高齢者に対し、「高齢者特別乗車証明書」を発行している。これを提示して乗車することで運賃が半額になる。またこれを提示して「川崎市高齢者フリーパス」を有料で購入することもでき(東京都シルバーパスに相当するもの)、その場合は定額で乗り放題となる[22]

また障害を持つ高齢者(「高齢者特別乗車証明書」および各種障害者手帳などを所持する者)は、「高齢者福祉パス」を無料で受けることができる。利用方法は「川崎市高齢者フリーパス」と同様である[24]

障害者に対しては、以前は市内で利用できる「ふれあい回数乗車券」「市バス特別乗車証」「民営バス定期券」が発行されてきたが廃止され、無料乗車証「川崎市ふれあいフリーパス」に一本化された。市内在住の障害者(身体障害者知的障害者精神障害者)は、市で定める要件を満たす場合に交付が受けられる。また、第一種身体障害者と12歳未満の第二種身体障害者または知的A1またはA2と12歳未満で第二種の介護者は手帳を提示すると割引運賃が適用される[23]

なお、障害を持つ70歳以上の高齢者は「川崎市ふれあいフリーパス」を受けることができず、前述の「高齢者福祉パス」を受けることとなる一方で、無料で交付され乗車できるという点では違いがない[22]

福祉割引制度

身体障害者・知的障害者本人が、それぞれ身体障害者手帳療育手帳を提示すると割引運賃が適用される。介護人は、手帳に第一種または第二種で12歳未満に未満と記載している場合に限り割引が適用される。[25]


注釈

  1. ^ この時に運賃改定を実施したのは川崎市バス(及び横浜市営バス7系統)のみであったため、民間路線バスと並行する区間では、市バス側の運賃が高くなるという現象が発生した。ただし、東急バスと川崎鶴見臨港バスに関しては2023年3月16日に、小田急バスに関しては2023年5月15日に、それぞれ運賃改定を実施し、市バスと同額となる。
  2. ^ どちらも川崎病院線は利用できない。また2007年2月28日までは西原・高田町停留所は利用できなかった。(参考リンク (PDF)
  3. ^ 家族1日乗車券の利用についてはこちらを参照のこと。

出典

  1. ^ 川崎市交通局 市バス”. 川崎市役所. 2018年5月24日閲覧。
  2. ^ a b c 川崎市バス:市バスの歴史”. 川崎市 (2011年4月1日). 2018年1月31日閲覧。
  3. ^ a b 3月1日(月) 新百合ヶ丘駅の乗場変更および新10系統の当社単独運行化のお知らせ | サイトのタイトル”. www.odakyubus.co.jp. 2021年11月23日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm bn bo bp bq br bs bt bu bv bw bx 加藤佳一『バスジャパンハンドブックシリーズ R60 川崎市交通局』BJエディターズ星雲社、2007年1月1日。ISBN 978-4-434-10232-5 
  5. ^ バスラマエクスプレス  No.03 日産ディーゼル 高福祉バス・低公害バス』ぽると出版、1997年9月15日、32頁。ISBN 4-938677-63-6 
  6. ^ 菅生車庫(旧菅生営業所)乗車券販売窓口 営業時間変更のお知らせ(川崎市バスホームページ)2021年3月3日閲覧。
  7. ^ 市バス料金改定の実施について(令和4年10月1日から市バスの乗車料金が変わります)”. 川崎市 (2022年8月26日). 2022年8月28日閲覧。
  8. ^ a b 加藤佳一『バスジャパンニューハンドブックシリーズ 31 小田急バス・立川バス』BJエディターズ星雲社、2000年8月1日。ISBN 4-7952-7796-6 
  9. ^ 市バスの料金改定に係る国土交通省への認可申請について
  10. ^ た83系統 たまプラーザ駅から向丘遊園駅南口までの乗車料金
  11. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の4
  12. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 別表第10
  13. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第4条第2項
  14. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の10
  15. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第27条
  16. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の6
  17. ^ 川崎市乗合自動車乗車料条例施行規程 第2条の2第7項
  18. ^ a b バス共通カード及び磁気式1日乗車券(大人・小児)の取扱い終了について 川崎市交通局「お知らせ」:2010年3月26日発表[リンク切れ]
  19. ^ a b バス共通カード及び磁気式カード1日乗車券(大人400円券・小児200円券)の利用終了と払戻しについて
  20. ^ a b 川崎市交通局ニュース:第17号(裏面) (PDF) - 平成22年10月
  21. ^ 特殊1日乗車券(1日乗車券の項)”. 川崎市交通局. 2017年12月11日閲覧。
  22. ^ a b c 高齢者外出支援促進事業 川崎市公式サイト
  23. ^ a b 川崎市ふれあいフリーパス 川崎市公式サイト
  24. ^ 福祉パス(無料の高齢者フリーパス)について知りたい。 川崎市公式サイト
  25. ^ 障害者乗合バス(市営バス・民営バス)運賃の割引
  26. ^ 加藤佳一『バスジャパンハンドブックシリーズ R60 川崎市交通局』BJエディターズ星雲社、2007年1月1日、41頁。ISBN 978-4-434-10232-5 


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