ハチク ハチクの概要

ハチク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/27 23:15 UTC 版)

ハチク
ハチクの筍
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
亜科 : タケ亜科 Bambusioideae
: マダケ属 Phyllostachys
: クロチク P. nigra
変種 : ハチク var. henonis
学名
Phyllostachys nigra var. henonis
和名
ハチク
英名
Henon bamboo

生態

中国原産の多年生常緑植物で、直径は3〜10センチ、高さは10〜15メートル[2]

モウソウチクの節は一輪状であるのに対し、マダケやハチクは節が二輪状である[3][4]。マダケとの区別では、ハチクは全体的に色が白く、2本ある節の隆起線は低く黒っぽいのが特徴である[2]

開花周期は、マダケなどと同様に約120年とされており、開花後は一斉に枯死することが知られている[5]。開花後に枯れてしまう現象は他の竹類にもみられるが、モウソウチクの場合には開花すると地下茎まで枯れてしまうのに対し、ハチクは地上部分は枯死しても地下茎は枯れないものがかなりあるとされ違いがある[1]

利用

竹材

マダケに比べて強靭さは劣るが割り竹には適している[6]茶筅にするには竹材の先端を80から120等分する必要があるが、割り竹に適したハチクの特権といわれている[6]茶道用具では花器にも利用される。枝が細かく分枝するため竹としても利用される。正倉院の呉竹笙、呉竹竿、彫刻尺八、天平宝物の筆などはハチク製と鑑定されている。また、内側の薄皮は竹紙と呼ばれ、の響孔に張り音の響きを良くする。

食用

ハチクの筍(タケノコ)は、えぐ味がなく美味とされるが、店頭で見かけることは少ない[1]

漢方

ハチクの稈(茎の部分)の内皮は竹筎・竹茹(チクジョ)、葉は竹葉(チクヨウ)といい生薬として用いられる(いずれも局外生薬)[2]。また、稈を炙ると流れ出る液汁も竹瀝(チクレキ)という生薬として利用されている[2]

脚注


  1. ^ a b c d 身近で不思議なタケの生態に迫る! 農林水産省
  2. ^ a b c d e ハチク 日本薬学会
  3. ^ モウソウチク 国立環境研究所
  4. ^ モウソウチク 愛知県
  5. ^ 明治末期以来?周期120年、各地でハチク咲く読売新聞(2017年6月4日)2017年6月4日閲覧
  6. ^ a b 水防工法 Pocket Book”. 四国地方整備局 松山河川国道事務所. 2021年10月1日閲覧。


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