ソフィア・ローレン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/22 15:09 UTC 版)
ソフィア・ローレン Sophia Loren | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1959年撮影 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本名 | Sofia Villani Scicolone | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1934年9月20日(89歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出生地 | イタリア王国・ローマ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 |
イタリア フランス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
職業 | 女優 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジャンル | 映画 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
活動期間 | 1950年 - | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
配偶者 | カルロ・ポンティ(1972年 - 2007年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
『黒い蘭』(1958年) 『ふたりの女』(1960年) 『昨日・今日・明日』(1963年) 『ああ結婚』(1964年) 『ひまわり』(1970年) 『特別な一日』(1977年) 『プレタポルテ』(1994年) 『NINE』(2009年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
イタリア共和国功労勲章(カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ) トリノオリンピック開会式オリンピック旗旗手 |
イタリアのみならずヨーロッパを代表する映画女優の一人で、1960年代には多くの映画賞を獲得している。代表作に『ふたりの女』『ああ結婚』『特別な一日』など。ベニート・ムッソリーニの孫娘アレッサンドラ・ムッソリーニの伯母にあたる。
プロフィール
生い立ち
イタリアの首都ローマで、ロミーダ・ヴィラーニとリカルド・シコローネの間に生まれた内縁の子であった[1]。父親リカルドは、一時イタリア国鉄に勤めていたが有能なエンジニアとは言い難く、家族に金銭的支援もせず家を出て行った。幼少時は母親や姉妹らと祖母のいるナポリ近郊ポッツオーリで貧困の中成長した。後年ソフィアは自伝のなかで、自らをホーエンシュタウフェン家に叙爵された高貴な貴族の血筋であり、「ポッツオーリ女子爵及びカゼルタ女卿」を自称・主張している[2]。
デビュー
1950年代初頭にヨーロッパ映画に端役として出演した。その当時の名前はソフィア・ラッツアーロであった。ソフィアは後の夫となるカルロ・ポンティに見いだされ、彼の制作する多くの映画に出演した。
ソフィアの初期の主演作の1つは1953年の『Due notti con Cleopatra』であった。同作は他の初期主演作と同様に、ソフィアの肉感的な体を強調した作品であった。さらに幾つかの作品にはトップレスで出演した。それらの作品は当時のヨーロッパでは受け入れられたが、イギリスやアメリカではそのような場面はカットされた。
国際的スターに
ソフィアは1951年にハリウッドの超大作『クオ・ヴァディス』に端役で出演したが、1957年の『島の女』が公開されると彼女は国際的スターと見なされるようになった。この作品において、彼女の水に濡れて体のラインが浮き立つシーンは象徴的であった。
ソフィアはその初期のハリウッド作品『楡の木蔭の欲望』(ユージン・オニールの演劇)、『月夜の出来事』(ケーリー・グラントとのロマンティック・コメディ)、『黒い蘭』(アンソニー・クインとのロマンチック・ドラマ)でセックスシンボルとしてだけではなく、演技力と喜劇的な実力をも証明した。
1960年代までに、ソフィアは世界で最も人気のある女優のうちの1人として、ハリウッドとヨーロッパの両方で作品に出演した。1960年の『ふたりの女』でアカデミー主演女優賞を受賞。この作品のプロモーションでソフィアとセラーズは共にアルバムをレコーディングした。また、彼女は1963年の『昨日・今日・明日』や1970年の『ひまわり』[3]で、マルチェロ・マストロヤンニとの名コンビぶりを披露した。
ソフィアは喜劇王チャーリー・チャップリンの最後の監督作品『伯爵夫人』に出演したことがあり、マーロン・ブランドと夢の共演を実現した。この作品は、チャップリンが、赤狩りによってハリウッド及びアメリカから追放された後の作品で、イギリスで製作、公開されたがあまり知られていない。
結婚
1957年にカルロ・ポンティと結婚するが、その時点でポンティはまだ離婚しておらず、重婚罪に問われる可能性があったために1962年に婚姻関係を一旦無効にした[4]。2人はポンティの離婚が成立した1966年に正式に結婚した[5]。指揮者のカルロ・ポンティ・ジュニアと、結婚後に生まれた映画台本作家兼監督のエドアルド・ポンティの2人の息子がいる。エドアルドはアメリカの著名な女優であるサッシャ・アレクサンダーと結婚した。ポンティの脱税容疑事件の後、ジュネーヴに在住[6]。事件でイタリア当局に没収されていたポンティ所有の絵画を、遺産として取り戻すとして裁判を起こした。1990年には、プリンセス・クルーズのクラウン・プリンセス(初代)の命名者になっている[7]。
21世紀
イタリアを代表する女優として現在も様々な作品に出演し、世界的に高い人気を誇る。1996年にイタリア共和国功労勲章(カヴァリエーレ・ディ・グラン・クローチェ)を受章。2006年には、トリノオリンピックの開会式でオリンピック旗を掲揚する際の旗手を務めた。
SSCナポリの熱心なサポーターである。セリエA昇格が期待される2007年には「ナポリが昇格したらストリップショーを開いてもいい」と発言した[8]。
日本における人気
- 日本の映画ファンにもローレンは高い人気を誇っている。過去の来日時には今川焼きがとても気に入ったそうである。また、俳優の二谷英明とのツーショット写真(マガジンハウス刊「スタアの40年 平凡 週刊平凡 秘蔵写真集」より、カラー写真)も現存する。
- 1976年には本田技研工業が製造販売していたオートバイ「ホンダ・ロードパル」のテレビCMに出演した(CMディレクターは大林宣彦)CM内でソフィア・ローレンが発したキャッチフレーズのラッタッタは時代の流行語にもなった。
- 2008年、来日し、イタリアの宝石ブランド「ダミアーニ」の銀座店のオープニングに登場したほか、同4月21日、『SMAP×SMAP』(関西テレビ・フジテレビ)の「BISTRO SMAP」に登場した。
- 「第22回世界文化賞 演劇・映像部門」を受賞[9]により、2010年10月に4度目の来日。
- ^ Carr, Jay (1993年8月22日). “Sophia Loren Now Appearing in 'El Cid,' she remains a very human icon”. Boston Globe 2010年3月15日閲覧。
- ^ Loren, Sophia (2015). Yesterday, Today, Tomorrow: My Life, Atria Books, P.5 ISBN 978-1476797434
- ^ http://himawari-2020.com
- ^ “Carlo Ponti, Husband to Sophia Loren, Dead at 94”. Fox News. (2007年1月10日)
- ^ Exshaw, John (2007年1月12日). “Carlo Ponti”. London: The Independent. オリジナルの2007年2月19日時点におけるアーカイブ。
- ^ “Sophia Loren – Loren Leaves Italy For Switzerland – Contactmusic News”. Contactmusic.com (2006年10月12日). 2010年12月10日閲覧。
- ^ “セレブから愛された華々しい豪華客船の歴史”. プリンセス・クルーズ. 2024年3月8日閲覧。
- ^ Reuters report of 2007-05-15
- ^ “世界文化賞 演劇・映像部門 ソフィア・ローレン”. 産経新聞
- ^ “ソフィア・ローレンさん来倉 大原美術館で歓迎レセプション”. 山陽新聞. (2010年10月15日)
- 1 ソフィア・ローレンとは
- 2 ソフィア・ローレンの概要
- 3 主な出演作品
- 4 ディスコグラフィー
- 5 関連項目
固有名詞の分類
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