ホットメルト接着剤
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ホットメルト接着剤(ホットメルトせっちゃくざい)とは、熱(80 - 100℃)をかけて融かして接着させる接着剤。ホットボンドとも呼ばれる。
材質としては、エチレン酢酸ビニル (EVA) のような熱可塑性プラスチックが用いられる[1]。硬化が早く、溶剤を使っていない[2][3]。しかし、加熱中は絶えず気化し続けるので、換気しなければ呼吸器系などに影響する恐れがある。
段ボールの接着や書籍の背表紙、電子部品の固定など工業用に多用されている[4]。熱で溶かし冷やして固めるため、温度が高くなる場所には不向きであり[5]、熱で溶解する発泡スチロールなどの物品には使えない。また、ツルツルした面に使用すると十分な接着力が得られないことがある。
種類

ホットメルト接着剤には、スティック(棒)状のもの、ペレット(粒)状のもの、シート状のものがある。
スティック状のものを使用するためのツールをグルーガン(英: Glue-gun、糊の銃の意)、あるいはホットガンといい、直径11 mmのものと7 mmがある。接着剤そのものは常温では固体である。グルーガンは、ホットメルト接着剤を熱するためのヒーターが仕込まれている。熱源はAC電源、DC電源、電池、ガス、オイルなどが存在する。さらに、接着剤をヒーターで接触加熱するタイプと、熱風を放出するタイプに分けられる。グルーガン内に蓄熱し、コンセントを抜いたまましばらく使用できる製品もある。グルーガン以外にも、はんだごてやライターでも融解できる。また、簡易的な板金にも使用されることがある。
ペレット状としては、多量に使う場合にまとめて融解し、アプリケータ(ポンプ)で吐出口まで送られる。ビード吐出以外に、圧縮空気によりスプレーされることもある。
シート状の例としては、ズボンの裾上げテープがあり、この場合はアイロンで加熱される。
脚注
参考文献
- 今堀誠「ホットメルト系接着剤」『日本接着学会誌』第42巻第11号、2006年、471-480頁、doi:10.11618/adhesion.42.471、ISSN 2187-4816。
関連項目
ホットメルト(Hot melt adhesives、Thermoplastic adhesives)
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「接着剤」の記事における「ホットメルト(Hot melt adhesives、Thermoplastic adhesives)」の解説
熱可塑性樹脂成分の固形接着剤を加熱し融解した状態にして流動性を付与(ホットメルト)した上で塗布し、冷却されることにより、物理架橋が起き硬化・接着する。接着速度が速い反面オープンタイムはほとんど無い。作業性の問題などから融点の高い高分子は使用に向かず、結果として耐熱性は低い。接着剤に熱をかけるために、ホットメルトガン・熱プレス機などの装置、溶融塗布機器やアプリケーターなどの設備などが必要となる。離型紙をつけたフィルム状のものは、片面をワッペンやアップリケなどに接着させておき、必要時に離型紙を剥がして衣類にホットメルト接着させるタイプもある。
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