産褥
人口学者は次のような死亡の特定の側面に特別な注意を向けている。それは個人の遺伝的体質、先天異常 2、出産に伴う傷害、あるいは加齢に伴う退化的な疾病によって引き起こされる内因性死亡 1と、それとは反対に、感染症や寄生虫病、事故による傷害(出産時に子供が被る傷害は除く)等のような外的な原因によって引き起こされる外因性死亡 3である。また、妊娠、分娩および産褥 4にかかわる傷病にも特別の注意が向けられている。これらの傷病による死亡は妊産婦死亡 5と呼ばれる。妊産婦死亡率 6は1年間の妊産婦死亡数の、同じ年における出産数に対する比率として計算される。老衰 7による死亡の割合は、主に死因報告の不充分さの指標として関心が持たれている。
産褥期
胎児は妊娠の一時期までは生存不能 2、その後は生存可能 1といわれる。その区分は、胎児が母体外でも独立に生存しうる時、通常は妊娠継続期間 3が28週間を超えた時に起こる。妊娠がこれ以上長く続いた時、(生きている、あるいは死んだ)胎児の娩出は出産 4の際に起こる。また早期胎児死亡と結びついた早期の娩出を妊娠中絶 5(§604参照)と呼ぶ。出産後約6週間(これは子宮が正常の大きさを取り戻す期間であり、妊娠の確率が低い時期であるが)は産褥期 6と呼ばれる。
- 1. 生存可能なviable(形);生存可能性viability(名)。
- 2. 生存可能性を決める最短期間は国によって様々で20~28週の間にあるが、世界保健機構(WHO)は28週を基準期間とするよう勧告している。一般に、妊娠期間は最後の月経last mensesの開始から計算される。これは、受胎の瞬間から計算される真の妊娠継続期間true duration of pregnancyと区別して、慣用的妊娠継続期間conventional duration of pregnancyといわれる。
- 4. 胎児の娩出の実際の過程は分娩delivery, parturitionと呼ばれるが、それは陣痛laborの終了を意味する。出産confinementはこれに加えて胎盤placentaの分離または排出(あるいは後産afterbirth)を含む。
- 5. 妊娠中絶abortion(名):妊娠中絶するabort(動);流産を起こすabortifacient(形、名としても使われる);中絶医abortionist(名):人工妊娠中絶を実行する医師。日常的には、中絶という語は自然妊娠中絶(604-1)の対概念として人工妊娠中絶(604-2)の意味で用いられることが多い。
- 6. 産褥puerperium(名);産褥のpuerperal(形)(424-4参照)。
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