USB給電とセキュリティ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 17:18 UTC 版)
「ユニバーサル・シリアル・バス」の記事における「USB給電とセキュリティ」の解説
2010年代初頭から、カフェ、ホテル、空港、旅客機、鉄道や長距離バス・タクシーの車内で、利用者のスマートフォンの充電やノートパソコンの利用の便宜を図るため、電源を提供する例が増えている。 多くは商用電源の提供であるが、商用電源のプラグ形状や電圧は、国家や地域によって異なるため、海外旅行者が手持ちのACアダプタを使えない場合などに配慮して、壁面USBコンセントを使ったUSB電源の提供や、USB-ACアダプタの貸出を行っている場合もある。 しかしUSBは、もともとデータ通信用の接続規格として制定されたものであり、電力供給専用として使うことを想定された規格ではない。一見電力供給専用に見える機器・コネクタであっても、それが接続された機器からデータを抜き取ったり、コンピュータプログラムを送り込んだりしないと保証することは困難である。一部のUSB充電器は充電専用であることを明示するために、USBコネクタの樹脂部品部分に赤色や緑色、黄色といった色分けをしている(青色はUSB3.xの意であり給電用ではない)が、統一された規格ではないうえ、不正な機器が偽装のためこれらの色付きコネクタを使うことも容易に可能である。 そのため、情報機器からのデータの抜き取りやコンピュータウイルスへの感染を未然に防止する観点から、自宅などの信用できる場所以外の施設では、給電用にUSBポートが提供されている場合であっても、これらのUSB(マイクロUSBやLightningなど、データ通信可能なケーブルの接続されたものや、貸出されたUSB-ACアダプタも同様)を使用せず、スマートフォンやタブレット端末の情報機器は、自前で純正アダプタを用意して、商用電源コンセントから充電することが、コンピュータセキュリティ上望ましい。
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