NRTI耐性とは? わかりやすく解説

NRTI耐性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 09:45 UTC 版)

逆転写酵素阻害剤」の記事における「NRTI耐性」の解説

NRTI耐性には2つ主要なメカニズムがある。1つ目は、通常のヌクレオチドよりもDNAへのヌクレオチドアナログ取り込み少ないことが挙げられる。これは、酵素親和性または薬物結合する能力低下させる逆転写酵素N末端ポリメラーゼドメインの変異起因する。このメカニズム主な例は、ラミブジン(3TC)およびエムトリシタビン(FTC)に対す耐性付与するM184V変異である 。別のよく特徴づけられた突然変異組合せは、NRTI取り込む際の逆転写酵素効率低下させるが、天然ヌクレオチド取り込みには影響しない多剤耐性HIV見られるQ151M複合体である。この複合体には、A62V、V75I、F77L、およびF116Yに加えてQ151M変異含まれている 。Q151Mのみのウイルスは、ジドブジンAZT)、ジダノシンddI)、ザルシタビンddC)、スタブジンd4Tに対して中程度耐性があり、アバカビル(ABC)に対してわずかに耐性がある 。他の4つ変異複合したQ151Mを持つウイルスは、上記薬剤に対して非常に耐性があり、ラミブジン(3TC)およびエムトリシタビン(FTC)に対して耐性がある 。 2番目のメカニズムは、組み込まれ薬物切除または加水分解による除去または加ピロリン酸分解(pyrophosphorlysis)である。これは、ヌクレオチド取り込み中放出されピロリン酸/ PPI取り込まれ薬物(一リン酸)と反応してリン酸薬物放出されるポリメラーゼ反応の逆である。これにより、DNAチェーンが「ブロック解除」され、DNA鎖が延長され複製続行される切除増強する変異は、典型的にはM41L、D67N、K70R、L210W、T215Y / F、およびK219E / Qは、チミジン類似体AZTおよびD4Tによって選択される。したがってチミジンアナログ変異TAM)と呼ばれる上記突然変異背景における挿入および欠失を含む他の突然変異も、切除強化により抵抗性付与する

※この「NRTI耐性」の解説は、「逆転写酵素阻害剤」の解説の一部です。
「NRTI耐性」を含む「逆転写酵素阻害剤」の記事については、「逆転写酵素阻害剤」の概要を参照ください。

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