NHK BS8Kとは? わかりやすく解説

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エヌエッチケー‐ビーエスはちケー【NHK BS8K】


NHK BS8K

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/05/01 01:45 UTC 版)

日本放送協会 > NHKの放送波 > 国内向け放送/NHKのテレビ放送 > NHKのBS放送 > NHK BS8K
NHK BS8K
こっちすごいよ。
基本情報
運営(番組供給)事業者 日本放送協会
放送(配信)開始 2018年12月1日
衛星基幹放送(BSデジタル放送)
放送事業者 日本放送協会
チャンネル番号 Ch.8K 102(8K)
リモコンキーID 2
物理チャンネル BS-14ch
放送開始 2018年12月1日
公式サイト
特記事項:
左旋BS放送。
テンプレートを表示

NHK BS8K(エヌエイチケイ ビーエスはちケイ)は、2018年12月1日から日本放送協会(NHK)が放送を開始した、日本向け放送衛星による衛星基幹放送(BSデジタルテレビジョン放送チャンネルのひとつである。キャッチコピーは、『こっちすごいよ。』。

概要

2020年3月以前のブランドロゴ
BS8Kの放送受信公開(高知空港

NHKが『スーパーハイビジョン』の名で技術開発を行い実現させた[1]、世界初・国内唯一の 8K UHDTV によるテレビチャンネルである[2]

従前の日本におけるデジタルテレビジョン放送と異なる「ISDB-S3」方式により、1つの物理チャンネルを120のスロットに分け、その全部を利用し8K解像度の「横7680画素×縦4320画素[注 1]」(4320p、約3,300万画素[4]、100Mbps[5])と、従来のハイビジョン放送比16倍の画素数により更に高画質な放送を実施するもので[6]、同時に始められた4K解像度の「NHK BS4K」(BS4K 101ch)とともに放送法の規定により超高精細度テレビジョン放送普及させる役割を担わされた[7]

映像はHEVC(H.265)圧縮でHLG方式HDRハイダイナミックレンジ)に対応し[8]BT.2020による広色域表現が可能である[9]音声は最大22.2chのサラウンド方式に対応し[10]、24基のスピーカー構成による立体音響の再現が可能となった[11]。BS8Kでは22.2ch対応の番組が週68時間以上放送されている[12]データ放送HTML5を採用し[13]番組連動サービス字幕サービスを実施している[14]限定受信システムとしてACASを採用し[15]設置確認メッセージの管理にも使用されている[16]

放送時間は10時開始、22時前後終了を基本の編成とし、基本的に8Kで制作したコンテンツを中心にリピート放送している[17]報道番組は編成されていないがNHKの他の放送波と同様に緊急地震速報および緊急警報放送は実施しており[18]放送休止中であっても全波全中による報道特別番組は放送される[19]。コンテンツによっては深夜に臨時放送を行うこともあり、実際に開局直後『第69回NHK紅白歌合戦』を放送した平成最後の年越しでは日跨ぎ編成を行った[20][注 2]。日中は、放送博物館の「愛宕山8Kシアター[21]」や放送技術研究所の「8Kリビングシアター[22]」のほか[23]NHKの各放送局空港などでの放送受信公開も行われている[24]

人類が、まだしたことのない体験を。』をコンセプトに、BS4Kと共にブランドロゴとステーションブレイクが制作された[25]

リモコンキーIDは、EテレやかつてのBS2及びBS1BSのサブチャンネルと同じ「2」。3桁の論理チャンネル番号としては「BS8K 102ch」が指定されているが、4K8K放送ではマルチチャンネル編成は行わないため、一般的にはリモコンキーID表示を基本とする。

NHKは2023年12月1日に衛星波チャンネルの再編を実施したが、BS8Kについては変更は無く、引き続きNHK衛星放送の「フラッグシップチャンネル」として位置付けられることになっている[26]

日本国内で8K画質の番組を放送できる唯一のチャンネルであるため、民放局が8K画質で制作した番組の放送も行っている[注 3][27]。一部の番組は4K解像度に変換の上、BS4K→BSプレミアム4Kでも放送している[注 4]

2022年1月24日中国中国中央電視台(CCTV)が当局に続けて世界で2番目の8K本放送[注 5]CCTV-8K中国語版 」を開始した[29]

受信時の注意

地上波放送と中間周波数の分布

この8Kチャンネルは従前の日本における衛星放送と異なり、偏波面の円旋回が“右回り”ではなく“左回り”(放送業界用語では「左旋」という)であり、なおかつBS-IF周波数が従前よりも高くなっている[30]。この為、視聴するには家庭内のパラボラアンテナ配線F型コネクタ同軸ケーブル[31])や受信ブースター混合器分波器分配器などの機器を、総務省が定めた新たな技術基準に対応するものへと全面的に取り変える必要がある[32][注 6]

フレッツなどの光放送サービスの場合は、受信機ごとに「光対応4K8K衛星放送アダプター[34]」を設置することで受信可能となる[35]ケーブルテレビでは、FTTH方式(光ファイバー)で伝送する一部のケーブルテレビ局で対応している[36]

視聴には前述のアンテナ関連配線や機器などの設置や交換のほか、8K放送対応のチューナーを搭載した受信機が必要で、従来のテレビではもちろん4Kテレビでも視聴することはできない[37]。対応機器はシャープソニーLGエレクトロニクスが生産している。

対応機器

  • アクオスシャープ
    • AX1ライン (8T-C80AX1/C70AX1/C60AX1)[38]
    • CX1ライン (8T-C70CX1/C60CX1)[39]
    • DW1ライン (8T-C70DW1/C60DW1)[40]
    • DX1ライン (8T-C85DX1/C75DX1/C65DX1)[41]
    • 8Kチューナー 8S-C00AW1[42](LC-70X500と併せて使用[43]
  • ブラビアソニー
    • Z9H (KJ-85Z9H)[44]
  • LGエレクトロニクス
    • ZXシリーズ (OLED88ZXPJA/OLED77ZXPJA)[45]
    • Z1シリーズ (OLED88Z1PJA/OLED77Z1PJA)[46]
    • Z2シリーズ (OLED88Z2PJA)[47]
    • Z3シリーズ (OLED88Z3PJA)[48]
    • NANO99シリーズ (75NANO99JNA/65NANO99JNA)[49]
    • NANO95シリーズ (55NANO95JNA)[50]
    • NANO96シリーズ (65NANO96JPA/55NANO96JPA)[51]
    • QNED99シリーズ (86QNED99JPA)[52]

この他、ピクセラが放送業界向けに8K放送受信機「PIX-ZH003-ZN1」を開発している[53]

BS4K放送(ISDB-S3方式)に対応する機器であればEPG等は受信できるが、選局しても8K放送には非対応の旨が表示され視聴することはできない[注 7]。ただし、降雨対応放送実施時は1080pでも放送されるため、8K放送(4320p)に非対応の機器でも視聴できる場合がある[54]

沿革

2018年から2020年3月まで使用された初代旧ロゴ

2016年8月1日地デジ難視対策衛星放送[注 8]を行っていたBS-17chでNHKが単独でスーパーハイビジョン試験放送を開始[55]。4Kと8Kの混合編成で、NHKは全国各地の放送局などに受信設備を設け一般公開していた[56]。専用機器のない一般家庭では視聴できないため、放送時間は基本的に日中に限られていた[57]。この試験放送に対応した専用受信機としてシャープが「TU-SH1000[58]」を開発した[59]

2016年12月1日以降はA-PAB(放送サービス高度化推進協会)も試験実施主体に加わり、両者のコンテンツを交互に編成して放送していた[60]

2017年3月21日より一般家庭でも、J:COMなどの一部のケーブルテレビ局での再送信を専用のセットトップボックスで視聴できるようになった[61]

この試験放送は本放送移行準備のため2018年7月23日に終了[62]。その後、BS-17chはNHKと地上波民放系BS2社の4K放送用に割り当てられ[注 9]、BS8Kには新たに左旋円偏波を使うBS-14chが丸々割り当てられた[63]

BSデジタル放送開始18周年・地上波デジタル放送開始15周年にあたる2018年12月1日の10時より、東経110度CSを利用する会社も含めた民間事業者と共に新4K8K衛星放送の8Kチャンネルとして本放送を始めた[64]

2019年1月11日より、EPGでの8Kマークの表示を開始[65][注 10]。同年3月1日より、データ放送での字幕サービスを開始[66]。同年6月3日より、データ放送での動画サービスを開始[注 11]。同年12月より、BS8Kでも設置確認メッセージの表示を開始[67]

2020年3月30日、NHK全体でウォーターマーク・チャンネルアイコンがリニューアルされ、BS8Kのロゴも変更された[68]放送休止中の画面では引き続き従来のロゴが使用されている。

2021年7月23日より、総務省の「4K・8K推進のためのロードマップ[69]」で示されていた2020年東京オリンピック・パラリンピックの8K映像での中継放送が行われた[70]

NHKの放送100年となる2025年には1日の放送時間が順次拡大され[注 12]、8Kマークの付かないドラマアニメ特撮などの集中放送も行われた[注 13]。この編成は同年3月31日まで行われ、翌4月1日からは2025年度の編成計画に従い従来通りの編成へ戻ったが[76]、同年12月27日からは毎日21時より海外ドラマが放送され[77]2026年1月31日まで再び放送時間が拡大された[78]

2026年1月24日からは毎日19時より非8K番組が編成され[79][注 14]、同年2月19日から同年3月31日まで放送時間が拡大された[注 15]

放送形態

脚注

注釈

  1. 1,000画素=1K(キロ)という単位で表現され、水平方向の7,680画素(約8,000画素)から「8K」と呼ばれる[3]
  2. 2018年度の年越しで終夜放送を実施したわけではなく、2019年元日の未明・早朝には通常よりやや短いながら休止時間帯が設定された。
  3. NHKではBS8Kのみで放送。地上波での放送は制作局で実施。
  4. 開局からしばらくは「8Kベストウインドー」という番組で表記。
  5. 試験放送2021年2月1日より開始[28]
  6. 8K放送までの基準を満たす機器には電子情報技術産業協会(JEITA)の審査により、スーパーハイビジョン受信マーク(SHマーク)が付与されている[33]
  7. アクオスの一部機種など、BS8Kの表示や選局が無効化されている受信機もある。
  8. 2015年3月31日放送終了。
  9. NHK BS4KBSプレミアム4KBS-TBS4K、BSフジ4Kに各40スロットずつ割り当てられた。
  10. BS8Kで放送される4K制作番組には4Kマークは付かない。
  11. 動画サービスの利用には、動画の再生に対応した受信機インターネット接続が必要。2024年12月29日サービス終了。
  12. 開始時刻は、2025年1月16日より9時から[71]2月15日より7時20分から[72]。終了時刻(土日を除く)は、2月3日より23時台まで[73]2月11日2月10日深夜)より翌4時台まで拡大[74]3月1日からは4時30分開始となり、24時間放送も実施された[75]
  13. この期間は8K制作番組の放送は減少した。ここで放送された作品の多くは、2025年4月以降にBSプレミアム4Kでも放送された。
  14. 主に、2026年度に総合テレビやBSプレミアム4Kで放送予定の新設番組を先行放送[80]
  15. 開始時刻が、2026年3月12日より8時25分から[81]3月15日より6時から[82]3月17日より4時からとなり[83]3月19日以降は終日放送も実施された[84]

出典

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  3. 4K8K衛星放送 よくあるご質問|マスプロ電工
  4. BS4K・8Kとは?画質はどれくらい違うのか?|NHK よくある質問集(FAQ)
  5. 山口勝 (2019). “調査研究ノート 8K×AI 新たな防災報道に向けて”. 放送研究と調査 (NHK放送文化研究所) 2019年9月号: 68-73. ISSN 0288-0008.
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  8. 池田善敬. “「HDR・広色域」で何が変わる?”. 技研だより (NHK放送技術研究所) 2018年5月号. ISSN 1343-7720.
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  13. “NHK年鑑2019(NHKの概況)” (PDF). NHK年鑑 (NHK出版): 98. (2019-10-25). ISBN 9784140072684.
  14. “NHK年鑑2020” (PDF). NHK年鑑 (NHK出版): 94. (2020-12-11). ISBN 9784140072714.
  15. ACAS(新CAS)とは何か|NHK よくある質問集(FAQ)
  16. BSP4K・BS8K放送のメッセージとはなにか|NHK よくある質問集(FAQ)
  17. BS4K・8Kの放送計画は?|NHK よくある質問集(FAQ)
  18. 緊急警報放送とはどのようなものか。受信する方法を知りたい|NHK よくある質問集(FAQ)
  19. 過去番組表検索 2022年1月16日 BS8K 番組表 - NHKアーカイブス
  20. 2018年12月 BS8K 月間編成表 - NHK - ウェイバックマシン(2022年12月27日アーカイブ分)
  21. 「愛宕山8Kシアター」上映会 - NHK放送博物館
  22. 8Kリビングシアター - NHK放送技術研究所
  23. 阿部邦弘. 懐かしのラジオやテレビに会える。愛宕山のNHK放送博物館に行ってきた”. AV Watch. インプレス. 2024年12月10日閲覧。
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  30. NHK BS8Kを見るにはどうしたらよいか|NHK よくある質問集(FAQ)
  31. 上山裕史. “8K時代の同軸とコネクタ” (PDF). 月刊B-maga (サテマガ・ビー・アイ) 2017年11月号 (No.103).
  32. 4K放送・8K放送 情報サイト|受信の際の注意点 - 総務省
  33. SHマーク/DHマーク/HSマーク|JEITA AVC部会
  34. 4K放送・8K放送とは|必要な設備について - NTT東日本
  35. 中林暁. アンテナ不要で4K衛星放送。8Kも間もなく対応、視聴方法や料金は?”. AV Watch. インプレス. 2019年8月22日閲覧。
  36. 視聴方法|NHK BS4K・BS8K|NHK - ウェイバックマシン(2022年10月13日アーカイブ分)
  37. BS8K視聴方法|BS放送 - NHK
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関連項目

外部リンク


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