諸井 三郎
東京生まれ。小学生の頃に聞いたベートーヴェンのピアノ作品に感銘を受け、以後独学で作曲を志す。東京帝国大学(現東京大学)美学美術史科在学中の1927年、文学の中島健蔵らと「スルヤ楽団」を結成。歌曲やオペラが主流だった日本作曲界の中にあって、形式を重視した器楽作品を発表していく。32年、29歳の時に渡独。ベルリン高等音楽学校で2年間学ぶ。帰国後、ドイツ・アカデミズムに基づく大作を次々と発表。同時に、著作や教育を通して、論理的・構築的作曲の普及に取り組んだ。戦後は社会的活動に献身。文部省社会教育視学官、東京都交響楽団長、洗足学園大学音楽学部長などを歴任した。門下生には入野義朗、矢代秋雄、團伊玖磨らがいる。
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