JR東日本の新保全体系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 00:46 UTC 版)
「日本の鉄道車両検査」の記事における「JR東日本の新保全体系」の解説
東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)では近年の車両の技術向上を反映した「メンテナンスフリー」を図れる車両が開発されたことで、新しい検査体系の構築について検討を進めてきており、国土交通省に対して新しい検査体系の運用について制定できるよう技術基準の改定について提案をしてきた 。 これを受け、2002年3月に施行された「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」において、新しい技術の導入による耐磨耗性や耐久性に優れ、これが定められた機能以上に確保される車両の部位は、鉄道事業者自身が客観的に安全性を証明することができれば独自の検査体系を導入することが可能となった。これを受け、JR東日本では2002年4月1日から209系以降の新系列電車を対象に新保全体系(しんほぜんたいけい)を導入した。 従来からの「要部検査・全般検査」といった検査体系は、車両や機器の性能が向上したにも関わらず、一定の検査周期を定めたものである。そのため、信頼性・耐久性が向上した機器を採用して検査の省略や検査周期が延長可能な場合であっても、一定の期間ごとに決められた検査を実施することになり、言い方を変えれば過剰な検査を実施することにもなっていた 。 これに対して新保全体系では、各機器ごとに耐摩耗性や耐久性を十分に検証した上で、各機器ごとに最適な検査周期で検査を行うものであり、安全性を確保した上での効率的な検査体系となっている。 下記にJR東日本の新保全体系実施開始時点の対象車両を記載する。 通勤形電車・近郊形電車・一般形電車 209系・E217系 E501系・E231系 701系・E127系 E531系・E233系 特急形電車 255系・E257系 E653系・E751系
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