JR北海道による営業運転・実用化の断念
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JR北海道では、早ければ2015年(平成27年)にも営業運転の開始を予定していた。しかし2013年(平成25年)にDMVとは無関係にJR北海道管内での鉄道事故が多発した影響で、同年9月27日に安全性向上の優先を理由に営業線区の選定作業を中断したことが明らかになった。 その後2014年(平成26年)3月を最後に試験運転を凍結。同年9月10日、JR北海道は安全対策と北海道新幹線に経営資源を集中させる事を理由にDMVの導入断念を発表した。さらに2015年8月、JR北海道はDMV開発にこれ以上資金を投入し続けることができないとの判断から、実用化自体を断念、同社としてはこの事業から撤退することになった。開発過程で蓄積した関連データなどは、今後求めがあれば外部に提供するとしていた。 2017年(平成29年)2月に入ると、2015年の高波被害でバス代行を行っていた日高本線の沿線自治体から、DMV方式の導入による運行再開案が提示された。同年4月、沿線自治体などによる「JR日高線沿線地域の公共交通に関する調査・検討協議会」が設置され、DMV導入の可否を含む地域公共交通の方向性について検討を開始した。JR北海道は同年10月12日、「JR日高線(鵡川~様似間)沿線地域の公共交通に関する調査・検討協議会にてDMV・BRT・乗合バスのいずれかを代替交通とするか方向性を決める方針とお聞きしております」との同線に関する沿線地域への相談状況を示した。同年11月、協議会がコンサルタント会社にコストなどの試算を依頼したDMV・BRT・乗合バス3通りの代替手段の比較検証結果が報告された。これを受け、2018年(平成30年)7月30日の協議会の会合にて、多額の初期費用や事業者確保の問題から導入断念が決まった。同日、協議会は解散した。
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