IPv4の場合: APIPA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 14:43 UTC 版)
「APIPA」の記事における「IPv4の場合: APIPA」の解説
RFC 3927 において、 Internet Engineering Task Force は 169.254.1.0 から 169.254.254.255 までのアドレスブロックをIPv4でのリンクローカル用アドレスとして予約していた。リンクローカルアドレスは他のアドレス割り当て手段が利用可能でない場合、ホスト内部で「ステートレスアドレス自動設定」によってインタフェースに割り当てられる。 RFC 3927 では例えば、リンクローカルアドレスとグローバルなルーター通過可能なアドレスを同一ホストに同時に設定するなど、異なるスコープでの複数アドレスの同時使用に対して警告している。そのため、ホストはリンクローカルアドレスを割り当てる前にネットワーク上にDHCPサーバがないか、問い合わせる。Windowsの実装ではAPIPAによる割り当ての前にDHCPでの接続を試みるため、起動に時間を要する場合がある。 自動アドレス設定処理 (APIPA) では、予約された範囲からランダムに候補アドレスを選択し、Address Resolution Protocol (ARP) 要求をブロードキャストしてネットワーク上の他の機器に同じアドレスが使われていないか、確認する。ARPに応答があれば、候補IPアドレスがすでに使われていることがわかる。その場合、再びランダムに候補IPアドレスを選択し、同じことを繰り返す。この処理はARPパケットに応答がない場合に終了し、候補IPアドレスが使用可能となる。 リンクローカルアドレスが割り当てられた後、グローバルなルーター通過可能なアドレスやプライベートなアドレスが利用可能になった際、新たなコネクションにはリンクローカルアドレスよりもそれらの新しいアドレスを使うことが推奨されているが、リンクローカルアドレスによる通信が突然不可能になるわけではない。 マイクロソフトは、このアドレス自動設定技術を Automatic Private IP Addressing (APIPA) と呼んでいる。一般にはAutoIPと呼ばれることも多い。
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